昨晩放送。
フジコさんが広く知られる契機となった番組。
私は初めて見ました。
窓越しに小田急が見える、インパクトが強烈な下北沢のお宅を舞台に、演奏とご自身のちょっとしたお話を繋げた見事な構成。
時折夜汽車が通っていくことにメッセージが感じられました。
1999年のNHKはまだまだすごかったんだなと。
調律されていないのか、少し狂いのある、お母様譲りの古いピアノでの独特な演奏は、当時初めて番組を見た人には衝撃だったことでしょう。
「その時は必ず来る」と信じてそれが叶った「物語」に勇気づけられた人も多いはず。
私もご本を何冊か読みました。
心身が疲れた時に聞きたいのはフジコさんのCDだったりも。
以後20数年、こんなに支持されたのはフジコさんだからでしょうね。
「例外」というか。
でも、テクニックが鮮やかならばいい訳ではないという大事なことを我々は教わりました。
音楽を自己発現の手段にしてはいけないということも。