まだ幼児の頃から、毎週朝日放送で流れる角座からの寄席中継「道頓堀アワー」をいつも見ていました。
松竹芸能の芸人さんは吉本とは違うことが子供でもわかりました。
鼓を打ちながら話をされる砂川捨丸さん。
音曲漫才のフラワーショウ、横山ホットブラザース、ハワイ・伸。
スポンサーは心斎橋の松前屋さん。
「先様」という言葉を覚えたり。
中でも好きだったのはかしまし娘。
いつか三味線を習いたいと思っていた一因は歌江さん。
そして歌舞伎。
花江さんの歌唱力も照枝さんの暴走も、ほんとにすごかった。
後年、歌江さんが講演活動を主にされた時期に、照枝さんが「どなたにも人生があるのに、自分が特別やと言うてお金を貰うのは嫌や」と松竹新喜劇に入られた時は快哉を。
「カーネーション」のお祖母ちゃん役はその経験の賜物でしょう。
花江さんも、大阪制作の朝ドラなどで見かけると嬉しかった。
歌江さんの訃報は寂しい限りです。
2歳年下の大村崑さんのコメントも沁みました。
こういう方々こそ芸人さん。
今どきの「お笑い芸人」なんか見る気になりません。
藤井隆さんが「芸人」と名乗って、ミュージカルの脇役やラジオのパーソナリティなどなさっているのには敬服しています。
わかってはる。