快晴の、夏の琵琶湖を眺めながら、この夏3回目のびわ湖ホール見参。
ベートーベン・マーラー編曲弦楽四重奏曲第11番「セリオーソ」。
マーラー 交響曲第4番。
当初は「巨人」の予定でしたが、もっとも編成の小さい4番に変更。
ソロは福原寿美枝さん。
21日の練習の様子が毎日新聞のネット記事に出ていました。
「ワーグナーではお世話になりましたが、ずいぶん昔の気がします」という沼尻さんの挨拶で始まり、SDであるがゆえのズレをどうなくすか腐心されたという内容。
沼尻さんらしいご挨拶。
これで楽員の心を掴まれるのでしょう。
マスクをつけている人もいない人もいろいろ。
ハープは最前列、チェロの隣。
管楽器は2メートル原則を厳守。
1曲目の最初は恐る恐るといった感じで、多少のズレや躊躇もあった気がします。
どんどん本調子。
マーラーも、とくに管の奏者の間隔が広く、心なしかズレのようなものがあります。
ですが、それが却って人間臭さになっていたと思うのです。
楽員の皆さんの「演奏できる喜び」もひしひしと感じました。
福原さんは3楽章の終わり、2階下手バルコニー端に登場。
4楽章に入って歌が始まるまでの佇まいというか演技というか、これが泣けました(笑)。
中声部を中心に豊かな音色、抑制されているのにはっきりした表現、ドイツ語も私にはよくわからないもののとても自然な気が。
オペラの指揮に実績のある沼尻さんですので、要所要所はバルコニーにサインを送り、あとは任せておられたような。
桐朋系の、はっきりとしたわかりやすい、そしてインパクトのある指揮は大好きです。
客席はSD仕様で、ほんとうに快適です(笑)。
それでも通路側にしましたが。
コロナでも聞きに来ようという人たちなので概してマナーは良好。
マラ4の最後、沼尻さんが手を下ろさないでいてくださったので、10秒近く、至福の静寂が楽しめました。
1名手を叩きかけたバカもすぐやめたし(笑)。
往年の錦織健リサイタルや昨今の辻井さんがらみなどに多い、「クラシックに行ってみるか」的な人が減ったのだとすれば、これはコロナの怪我の功名かもしれません。
SDになっても今のところチケット争奪戦はあまりなさそうで、採算のことをさておくなら、これも実は有難かったり。
しかしまあ、マスクをしているのをいいことに、結構泣いてしまったなあ(笑)。
ホワイエにいて、奥から楽器の音が聞こえるだけで泣けてしまいます(笑)(笑)。
10月10日の例のピアノトリオの際も、妹が叔母がらみの用事を作ってくれたので、大手を振って出かけることにします。
28日先行発売。