バーチャル・リアリティー


今となっては聞き慣れた言葉で

何の真新しさも感じないVR

しかし日常で頻繁に利用することはなく

詳しいことは 実は知らない



そんなところ



この世に「自分」などというものは

実際にはいないという

自分だと思っているものは

 

すべて幻想で

現実だと感じていることは

ただの夢だ と



マジか……?



そうなると

この世界はやはり

すべて 夢物語


人間の身からしても

この五感が幻だとは感じないし

この感覚がすべてウソだとは

到底思えないが

「現象界には実体などない」というのは

仏教でも説かれていることで

(空=クウ、だったかな?)

なぜかどこかで理解している気はする





そうすると そうなんです

もう誰もがどこかで気づいている

この世はよくできた究極のVR


専用のゴーグルなど付けなくても

各存在ごとに設定された

独自の感覚器を備えて誕生し

この何でもありな幻想世界を

すでに仮想現実として楽しんでいる

 

ことになる(よね?)



生物 動物 鉱物 植物 

時間 空間


その物質の区別に関係なく

この世に存在している

と思い込んでいるあらゆる現象は

すでにバーチャル・リアリティーを

太古の昔から経験している

というか体験中なのだ



今 自分の眼で部屋の壁を見たり

両の手のひらを握り合わせて

触覚を感じてみたりすると

幻想世界にしては

この現象は素晴らしい出来映えである

 

 

仕方がない

 

だって生まれた時からずっとコレで

 

コレ以外の感覚を

 

味わったことがないのだから

 




眼に見えないものも含めて

痛みも 喜びも

あらゆる設定が

すべてパーフェクト!



わはは!

なんだこれ



VR専用機器を使って

まるで現実のようだ!

と感動するのもおもしろいが


人は夢の中にまた

仮想現実という夢を広げて

ただ遊んでいるだけだ

と言えるのかもしれない



人生はゲーム

 

ただの舞台

みんなで映画を見ているだけ

すべての物語は夢

 

 

大いなるものやあの世

 

真のふるさとだと呼ばれる場所に帰ると

 

ゴーグルを外した時のように

 

眼が覚めるらしい


 

いろいろな表現はあるが

誰もがすでに

人生という名の物語を

VRのように謳歌している




この世界は

本当によくできた

バーチャル・リアリティー




ただこのことを

(これ、幻なんだよな…)

という感じで

ふと冷静に思い出すと

 

気楽ではいられるけど

ちょっと興醒めはする笑



人生という名のゲームに

没入して見入っているのに



「すべてフィクションです」

「現実に見えますが全部演出です」

「ツクリモノだということを忘れないでね」


などという字幕が

ちょいちょい入って

ゲームを楽しめない感覚(?)




誰もが薄々「そうだろうな…」

と分かってはいるけれど

えー!この崖、実際にはないの!?

知ってるけど教えないでよ!

最高のスリルだったのに!

という人もいるかもしれない







宇宙が始まったといわれるころから

今の今まで全部

すべてが美しいVR



あまりにも完璧に創られていて

その体験に右往左往し

見事にだまされてしまう

人間っておもしろい(^^)