私を見てよ

私のこと心配してよ

どうしたの?って聞いてよ

何かあったの?って聞いてよ

私のこと気にかけてよ



お母さんが心配してるのはお母さん自身が笑い者にならないかどうかでしょ?



私のこと見てないでしょ?

私のこと本当に心配してくれてないでしょ?



お母さんは他人の目を気にして私のことなんて見てないでしょ?


私は気を使ってお母さんの地雷に触れないような話ばっかり選んでたんだよ。


少しでも顔色が変わったり雰囲気が変わったら、すぐに話を変える癖がついた。


私が話したい内容より、お母さんが気に入る話しかできなかった。


この話はしていい、この話はしちゃダメ。

話を選ぶことは、私が大人になって周りの人にも無意識にやってた。


わたしが話したい内容より、他の人の地雷を踏まないような話を選んでた。


全然楽しくないね。



お母さんは全然私を見てくれてない。

お母さんは私より、他人に自分がどう見られるかの方が大事だった。

自分が笑い者にならないかが大事だった。



何より自分自身を笑い者にしてバカにしてたから。

どうせ自分の人生終わりと思ってたんでしょ。


ふざけないで。

お母さんの人生を私に責任取らせようとしないで。



あなたはブスだから、せめてお金を持たせないとダメだから節約しなきゃいけない。


それも愛なのかもしれないけど。


私、自分のことはブスなんて思いたくない。



どうせお母さんは自分のこと何もできないと思ってたんでしょ。


あの子のお母さんは若いから何でもできる。

仕事もできる、車の免許も取れる。

お母さんは歳だから何もできない。


お母さんは歳だから死ぬのを待つだけだ。

そんなお母さんの言うことを聞けないのか。

お母さんをそんなに苦しめて嬉しいか。



ねぇ、お母さん。

子供をそんなに苦しめて嬉しいの?




子供はお母さんの言うことを聞くもの。

産んでやった育ててやったお礼にそれはして当たり前のこと。

子供は親の言うこと聞かないと地獄に落ちる。

お前なんか地獄に堕ちろ。

一生苦しめ。


あー、ここ。


私はお母さんの言うことは、全て真実だと思って受け入れてたの。


お母さんは親の言うこと聞かないと一生苦しむって前提を持ってたのかもしれない。


その通り、苦しんでたね。


自分の人生は終わってる。

歳のせいで何もできない。

子供は自分の思い通りの成績の良い子にならない。

毎日怒らないといけない。


地獄の苦しみ。


その苦しみは私のせいじゃないから。



私を見てよ

私のこと心配してよ

どうしたの?って聞いてよ

何かあったの?って聞いてよ

私のこと気にかけてよ





でもきっとお母さんは言うよ。



お母さんの思い通りの良い子になったら心配してあげる。

お母さんの思い通りの子なったら話を聞いてあげる、気にかけてあげる。


お母さんの思い通りにならない子のことを何で見なきゃいけないの?


お母さんに何の得もない。

お母さんが損するだけじゃないか。

お前に自分の都合の良い話ばっかりするな。


お母さんの思い通りにならないのに、言うことは聞けない。

当たり前でしょ。


お母さんに損ばかりさせる気か。

お前ばかり得するつもりか。


お前は自分が得することしか考えてない。

そんなんじゃ友達からも嫌われて1人になっても仕方ない。


お母さんに損ばかりさせておいて、自分の話を聞いてもらえると思うな。

気にかけてもらえると思うな。


気にかけて欲しければ努力してお母さんの思い通りになれ。


それくらい頑張れるでしょ。

気にかけてほしかったら頑張れるでしょ。


努力が足りない。

甘い。


私はこの考えが当たり前と思ってた。

お母さんに好かれない私が悪いと思ってた。




だから、私も他人に向けてやってる。


損することは絶対にしたくない。

気にかけて欲しかったら愛をよこせって思ってる。



愛されることは得すること。

愛されるには交換条件がある。

愛される為に何かを渡さなければいけない。

愛される為には相手の思い通りに動かないといけない。



話がそれた、。





それでもどこかに愛されてたって思いたい。

まだ、お母さんを人間として見てる。



上の会話を続けてれば、いつか腑に落ちるかな。




でもね。

貰えなかったんじゃない。

お母さんは与えることができなかった。

だって略奪されると思ってたから。

損すると思ってたから。



それに貰えなくても私には既にあった。

貰って生まれてきてるから。



って言いたいな。



私はお母さんにとって、それくらいの存在だったのかと悲しくなるけど。


まだお母さんを人間として見てるなぁ。




ただ、お母さんはとても苦しそうに見えた

お母さんは寂しそうに見えた。

助けたいと思ったのも本当。


でもきっと周りがどれだけ優しくしても愛情を注いでも、お母さんは受け取れない。


私がそうだから。



私は受け取る努力をしていくね。




自分の人生終わり、歳のせいで何もできない、あの人は若いから何でもできるって、不満と不安を怒りに変えて他人にブチ切れる人間より、楽しそうな人間の方が私は好きだ。