忘れられない言葉がある。
「真実はひとつしかない」
真剣なまなざしで、確かにそう言った。

自分が16歳の時の、父の言葉だ。


今の僕には人それぞれの「真実」があるように思える。
だけれども、それぞれの真実を超えた所にただひとつの真実が存在するようにも思えて、いまだに父が何を指していたのか分からない。

「お前が真実だと思うことがお前にとっての真実」という意味だったのか。
「人智では語り尽くせぬ真実が確かに存在する」という意味だったのか。

SFの好きな父だった。冗談も好きだった。

会いたいなぁ。