「貧困と聞いてみなさんは何を思い浮かべますか?」



西水美恵子氏は聴衆にそう問いかけた。 
飢え、家がない、スラム、病気、 不衛生な環境・・・。
ほとんどの聴衆は、そんなことをイメージしたと思う。
もちろん僕もその1人。

しかし23年間、世界銀行のスタッフとして世界中の貧困の現場を
文字通り足で見てきた西水さんの答えは意外なものだった。 



「貧困とは、人間としての生きる希望が持てないことなのです」



西水さんは断言する。
長期的な貧困は自然発生的に起こるものではない。
すべてその国のリーダーが作り出している。
飢えや病気、スラム化などその現象に過ぎない。
腐敗したリーダーたちのもとでおくる、希望を持てない日々。
それこそが貧困である。

ほとんど知られていないことがある。
私たちは日本が豊かな国であると思っている。
格差社会が問題になっているとはいえ、それでも他国に比べたら
まだ豊かで恵まれていると思っている。
しかし実はOECD加盟国の中で日本は、相対貧困率はワースト2。
子供のいる世帯への貧困対策は最低である。 
 つまり日本はOECD加盟国の中では「貧困国」と言われるところまで
きているということだ。


今は食べるものもある。
今は住む家もある。
今はレジャーも楽しめる。
だけれど、確実に坂道を転がり落ちている。



「貧困とは、人間としての生きる希望が持てないことなのです」 


 
さあ、どうする?
誰かのせいにするのではなく、自分は出来ることは何?