昔、誰かが言っていた。

「つまらな本など無い。つまらない読者がいるだけだ」

あるときから、自分もそう思うようになっていた。
すべては読み手のコンディションが決めることだと。
しかし、自分で本を書いてみて、とても

「つまらない読者がいる」 

とは思えない。 
すべての責任は著者にある。
その覚悟を持つからこそ、公に表現ができる。

しかし責任を取ると行っても、つまらなかったから
返品を受け付けるというわけにもいかない。
著者が取るべき責任とは、自分自身が一点の曇りもなく
ベストを尽くした上で、すべてを受け止めることでしかない。 


拙いながらも、本を書き終えて思う。
個人の視点から見れば、本を書くことの経済的な利点などない。
むしろ大きなマイナスだ。

しかし読者からの感想を読み、本当に書いて良かったと思う。
何千人、何万人の読者の中で、ひとりでもその方の魂に
光を届けることが出来たのであれば、それでいいのだ。 

いまは心からそう思える。