ショパンコンクールの予備予選が始まりました。

いきなり初日に神原雅治さんと亀井聖矢さんが登場で、楽しませてもらっています。

 

コンクールの場なので、どちらかと言えば聴いている手に汗を握るような緊張を覚えることが多いのですが、

それでも時に名演と呼ばれるものが生まれることがあるので、コンクールのライブ視聴は止められません。

 

今でもこれは時々聴きたくなってしまう…というのが、2015年のショパンコンクール覇者

チョ・ソンジンさんの演奏であったりします。

 

特にノクターン13番op48ー1と、エチュードop10ー1

この2曲については、ここ数回のショパンコンクールの場で、チョ・ソンジンさんの演奏を超えるものはなかなかないと思います。

 

エチュード10ー1は「滝」と呼ばれるだけあって、ほとばしる滝の水がつい目の前に浮かぶような美しい曲なのですが、

チョ・ソンジンさんの演奏にはそれを感じるのですよね…

 

ノクターン48-1はゆったりとしたレントで始まるのですが、後半では「doppio movimento(2倍の速さで)」という指示が

楽譜に入っています。

そこから愈々苦悩の深みに没入していくかのような感じでしょうか、個人的にはそのように想像するのですが、

コンテスタントの演奏を聴くと、なんだか苦悩を表現…というより、速さに焦る演奏家の姿を目の当たりにしてしまうのですね。

正直なところ聴くこちら側もハラハラしちゃって…、といったことがよくあります。

チョ・ソンジンさんのこの演奏にはそのような焦りは感じません。

苦悩のクライマックスに向け深くのめりこんでいく…ような気がします。

 

とまれ、今年はどんなステキな演奏とめぐりあえるのか楽しみです。

 

ちなみに、ノクターンop48-1の後半の「doppio movimento(2倍の速さで)」が心地よいのはマリア・ジョアン・ピリスです。

冷静に分析すると「これ1.2倍増し位じゃね?」と思うかも。

でもそれが心地よいのです。