今年のショパンコンクールの予備予選が4月23日から今月4日まで開催されました。

 

 主には仕事帰りに歩きながらアーカイブを聴く、といった感じでした。

 まあ、仕事での疲れもあってか、ちょっと芝居がかった外連味を感じる演奏よりも、端正な演奏に自然と心惹かれました。

特に3人のピアニストの演奏が心地良くて、今でもリピートしています。

 

 1人目:山﨑亮汰さん(3:30:52〜)

 

2人目:島田隼さん(36:48〜)

 

 3人目:ユアンファンさん(1:37:31〜)

 

彼らに共通していたものがあるとすれば、ノクターンやマズルカの演奏がステキだな、と思ったこと。

あとはピアノに丁寧に接しているな、と感じたことでした。

 

3人が無事予備予選を通過してよかったと思います。

 

今回の予備予選の様々な演奏を聴きながら思い出したのは、前回2021年ショパンコンクールの審査員の1人クシシュトフ・ヤブウォンスキ氏へのインタビュー記事です。

 

 

 

 

 

「目立ったり、説得力をもって聴衆とコミュニケーションとろうとするあまり、楽譜に書かれていることに反した演奏をするのは、良い決断といえません。ショパンの音楽を演奏するにあたっては、ショパンが言っていることを聞かなくてはいけないのです。」

 

ほとんどの人が、速すぎるし、音が大きすぎるし、アグレッシブすぎた。今、このコンクールは危ない地点にいると思います。

 

まず、どこかで聴いた演奏に基づいて何かを解釈しようとするのは間違いです。楽譜に書いてある通りに弾けばいい。解釈はその先にあるものです。

 音楽をおもしろくするために、見せつけたり自分のエゴを示したり、人々を熱狂させるため、そしてもしかしたら審査員が1位をくれるかもしれないからと、どれだけの歪曲が行われていたことでしょう。その意味で私は、ショパンが殺されている場面をたくさん見てしまったように思います。

 

今回出場した160名程のコンテスタントのうち、10月からの予選に進む事になったのは66名でした。

「えっ?!アノ人が選ばれなかったの?」

という驚きもあったようですが、

4年前のヤブウォンスキ氏のインタビュー記事を読み返すと、何となく今回選ばれなかった演奏についての理由の一端がわかるような気がしました。

 

何はともあれ、10月が楽しみです。