アトピー悪化の一番の原因はシャンプーとお伝えしましたが、
これにはもちろんトリートメントやコンディショナーも含まれます。
トリートメントの性質上、髪に吸着してサラサラとした
効果を出すためのコンディショニング成分を含んでいます。
コンディショニング成分は肌にも残りやすく、
場合によってはシャンプーよりも悪化原因になる場合がございます。
そのため、肌にやさしいトリートメントの中には、
頭皮や肌に残ることを避けるために、
ほとんどコンディショニング成分を含まず、
乳液やスキンローションのようなものも存在します。
これらの製品は、肌に残らないようにしっかりすすぐと、
髪にもほとんど残らないという難点があります。
髪をサラっとさせるには、完全には洗い流さない必要がありますが、
そうすると頭皮や肌にも残ってしまい、
アトピー悪化の原因になる可能性がでてきます。
そこでおすすめするのは、
「しっかり髪に吸着し、かつ、できるだけ低刺激な
コンディショニング成分を含むトリートメント」です。
なぜかというと、髪と肌(頭皮)では、
肌の方がトリートメントが落ちやすいからです。
しっかり髪に吸着するトリートメントを使い、
その後かなり念入りにシャワーで頭皮や体を洗い流すことで、
髪だけにトリートメントを残すことが可能です。
もちろん、トリートメントができるだけ体に付着しないように
使用することや、洗い流したあと湯船に入り、
さらに最後に体だけシャワーを浴びるなども
行った方が良いと思います。
このような対策で、できるだけアトピーの悪化を防ぎながら、
サラッとした髪を保つことができると考えます。
参考文献:
西岡清「特集 アトピー性皮膚炎難治症例に対する対策 アトピー性皮膚炎難治化の要因」『アレルギー・免疫』Vol.8,No.6,9-13,2001