避難所 心のケア重要
津波思い出し震え/被災の光景浮かび眠れず
医療スタッフ疲弊危惧
宮城・気仙沼に派遣 山内医師
東日本大震災で日本医師会の災害医療チーム(JMAT)として被災地に派遣され精神医療などを担った山内勇人医師(44)が28日、松山市で「今後は災害で精神的なダメージを負った潜在的な患者を掘り起こしていかなければならない」と避難所での心のケアなどの重要性を語った。
山内医師は昨夏まで松山市で勤務した関係などから愛媛県医師会のチームとして宮城県気仙沼市で支援。24~26日に約1500人が避難生活を送る市松合体育館で医療活動をした。
体育館では「津波を思い出すと震えが止まらない」 「(被災時の光景が)頭の中に浮かんで眠れない」といった急性ストレス障害を訴える患者がたくさんいた。
山内医師は「東北地方の人柄は非常に我慢強い。診察した人たちだけでなく、もっと多くの人が心的ダメージを負って鬱(うつ)症状などもあるはずだが、遠慮して受診を希望しないようだ」と説明。もう少し落ち着いた亜急性期には心的外傷後ストレス障害(PTSD)が多発する可能性を指摘する。
現地では医療従事者白身が被災者でもありながら、使命感や責任感で終わりの見えない被災者支援に携わっている状況を憂慮し「スタッフ自身の心のケアも欠かせない。疲弊しきってからでは遅い」と警告した。避難所ごとの夜間当直医師の必要性も訴えた。
山内医師は感染制御も専門としており、インフルエンザの感染予防対策を指揮。多くが生活を送る体育館から少し離れた弓道場に「発熱外来」を設け、湿度管理や換気、マスク着用、トイレの衛生管理などを指導した。
子どもが感染源になるケースが多いため、幼児や児童を集めて「しっかりマスクをして手を消毒して、感染から大人たちを守ってあげて」と呼び掛けた。薬剤の予防投与なども工夫したという。
山内医師は「津波ですべてを失い、避難所生活を送る被災者と、電気・水道のない自宅で頑張る被災者がいる。双方を長期にわたってしっかり支えていくシステムが必要だ」と強調した。
(安藤勤)
津波が起こった数日後、現地に入ったマスコミがある小学生にインタビュー(といっても一言だが)しているのが報道された。それはものすごい星の数ほどある災害の一つのシーンでしかなかったが私の心に深く焼きついた。その小学生が、平然として「両親は津波で死んだ」というのである。
平然としているわけがないのだが、平然と見せている。この子だけではなかろう。大人も老人も多くの人が傷つき、深い悲しみを背負いこんだ。でも「今は頑張らなければ」とその悲しみを封印したのだ。
先日被災した人を励ます趣旨の番組で某歌手が「頑張ってください」と連呼していた。
そうじゃないのだ。頑張って頑張って頑張りつくしているのだ。これ以上何をがんばれというのだ。
心の奥に苦しみや悲しみを封印してしまうことは、危険である。
日本全国の総力を結集して物資の供給とともに、被災者およびスタッフの心のケアに尽くしてほしい。毎日が祈るような気持である。
医療スタッフ疲弊危惧
宮城・気仙沼に派遣 山内医師
東日本大震災で日本医師会の災害医療チーム(JMAT)として被災地に派遣され精神医療などを担った山内勇人医師(44)が28日、松山市で「今後は災害で精神的なダメージを負った潜在的な患者を掘り起こしていかなければならない」と避難所での心のケアなどの重要性を語った。
山内医師は昨夏まで松山市で勤務した関係などから愛媛県医師会のチームとして宮城県気仙沼市で支援。24~26日に約1500人が避難生活を送る市松合体育館で医療活動をした。
体育館では「津波を思い出すと震えが止まらない」 「(被災時の光景が)頭の中に浮かんで眠れない」といった急性ストレス障害を訴える患者がたくさんいた。
山内医師は「東北地方の人柄は非常に我慢強い。診察した人たちだけでなく、もっと多くの人が心的ダメージを負って鬱(うつ)症状などもあるはずだが、遠慮して受診を希望しないようだ」と説明。もう少し落ち着いた亜急性期には心的外傷後ストレス障害(PTSD)が多発する可能性を指摘する。
現地では医療従事者白身が被災者でもありながら、使命感や責任感で終わりの見えない被災者支援に携わっている状況を憂慮し「スタッフ自身の心のケアも欠かせない。疲弊しきってからでは遅い」と警告した。避難所ごとの夜間当直医師の必要性も訴えた。
山内医師は感染制御も専門としており、インフルエンザの感染予防対策を指揮。多くが生活を送る体育館から少し離れた弓道場に「発熱外来」を設け、湿度管理や換気、マスク着用、トイレの衛生管理などを指導した。
子どもが感染源になるケースが多いため、幼児や児童を集めて「しっかりマスクをして手を消毒して、感染から大人たちを守ってあげて」と呼び掛けた。薬剤の予防投与なども工夫したという。
山内医師は「津波ですべてを失い、避難所生活を送る被災者と、電気・水道のない自宅で頑張る被災者がいる。双方を長期にわたってしっかり支えていくシステムが必要だ」と強調した。
(安藤勤)
津波が起こった数日後、現地に入ったマスコミがある小学生にインタビュー(といっても一言だが)しているのが報道された。それはものすごい星の数ほどある災害の一つのシーンでしかなかったが私の心に深く焼きついた。その小学生が、平然として「両親は津波で死んだ」というのである。
平然としているわけがないのだが、平然と見せている。この子だけではなかろう。大人も老人も多くの人が傷つき、深い悲しみを背負いこんだ。でも「今は頑張らなければ」とその悲しみを封印したのだ。
先日被災した人を励ます趣旨の番組で某歌手が「頑張ってください」と連呼していた。
そうじゃないのだ。頑張って頑張って頑張りつくしているのだ。これ以上何をがんばれというのだ。
心の奥に苦しみや悲しみを封印してしまうことは、危険である。
日本全国の総力を結集して物資の供給とともに、被災者およびスタッフの心のケアに尽くしてほしい。毎日が祈るような気持である。