ひとつ前の当ブログで書いたように、先月半ば、国会内の会見で「旧・文書通信交通滞在費」をめぐる立法措置の約束を反故にされた「日本維新の会」の代表・ババ伸幸が「ウソつき内閣」と自民党をののしりました。
「約束を破ったり」「仲間のハシゴを外す」のは自民党の得意技ですし、「ウソつき内閣」であることに異存はありません。しかし、そう言うババは共同代表のヨシムラ洋文に対して「ウソつき府知事」と言わないんですね。昨年「増額は今回で最後」と言ったのに、また追加で「大阪万博」に50億だか70億を食うことは「ウソ」じゃないんですかと問いたいですね。
「ウソつき」といえば、明日の都知事選に出馬しているコイケ百合子です。今回の選挙公報のプロフィール欄にも「カイロ大学」卒と書いていますが、これが真っ赤なウソということは『女帝 小池百合子』(石井妙子さん著/文芸春秋)の本を読めば明らかです。
この本は前回の都知事選の直前に発行され、僕はブック・オフで見つけたので読んだのでした。著者の石井妙子さんの書かれた本は2冊読んでいて、『おそめ』(石井妙子・著 新潮文庫)は『夜の蝶』(1957 吉村公三郎監督)のモデルとなった、「空飛ぶマダム」として有名な上羽秀さんの評伝です。もう一冊は『原節子の真実』(石井妙子・著 新潮文庫)という、映画界引退後全く出てこない原節子さん、その義兄で皇国政治団体の熊谷久虎などに迫るノンフィクションです。映画がらみで読んだのですが、その緻密な調査と裏付けの積み重ねに感心しました。その石井妙子さんが書いているのですから、信用に足る内容だと思います。
僕が読んだのは「単行本」で、この中でコイケ百合子の「カイロ大学卒」というウソを暴露した元・同居人の女性は、文庫本では実名を出しているそうですね。こうして、堂々と実名を曝せて証言していること、さらにコイケの側近、「都民ファーストの会」の事務総長だった弁護士・小島敏郎さんが「コイケに頼まれ、カイロ大学に卒業証書を出してくれと頼んだ」ことを告白していること。どう考えても「学歴詐称」でしょうね。
「学歴」というものに問題があるわけではありません。別に、どこの大学だろうが短大だろうが、高卒でも中卒でも、田中角栄さんのように小卒でも構わないと思います。リーダーとしてのその人の能力や実行力、人間力が備わっていればいいのですから。問題は「ウソ」をついているということです。しかも「学歴詐称」のために「工作」しているということです。
結局、こういう「心の習慣」を持っているということは、「都政」でも自分の都合の悪いことが起ればもみ消したり、改ざんしたり、平気でするんじゃないかと思うのです。この女はかつて都議会を「ブラックボックス」と批判しましたが、自分が「ブラックボックス」になっているわけです。そういえば、ちゃっかり「自民党」とヨリを戻しているし。自分の地位のためにはどんな手も使うんでしょう。「都民ファースト」どころか「自分ファースト」。こんな奴に任せたら、都政の私物化だと思います。ただでさえ、権力は長いとロクなことないからねえ。アベ晋ゾーに8年以上居座わらせたことが、どんな結果を呼び込んだかを考えれば、このコイケに3期目をやらせることがいかに危険なことか明らかです。(ジャッピー!編集長)