ひとつ前の当ブログで、小林製薬の「紅麴サプリ」問題をたどれば、アベ晋ゾーが首相のときに進めた「規制緩和」があるということを書きました。

それまでの「トクホ」(特定保健用食品)は国による規制が強く、「食品安全委員会」による厳しい審査を必要としました。人々が口にするものですから当然です。それが、2013年、アベ晋ゾーの「規制緩和」政策の一環でできた「機能性表示食品」の方は、企業に安全の責任が任されたのです。審査がないのですから、「ハードル」が下がったというか、なくなったようなものです。

審査というハードルがなくなって、国はただ「ガイドライン」を示すだけになり、企業はそれに従って自分たちで検査や実証をするわけです。そして、その結果を届け出るわけですが、新聞報道によると、小林製薬の場合はサプリメントの販売歴のみ記載がされていたといいます。こうして起こったのが「紅麴サプリ」問題なのです。

とにかく「売る」ことが前提で、その効率や販売戦略の方に目が向くあまり、自社の検査や実証に手抜かりがあったのでしょう。6月22日の当ブログでも書きましたが、「トヨタ」はじめ大手自動車会社の安全性試験の不正、手抜きによく似ています。とにかく、どんどん生産して売ればいいんだという企業風土が共通しています。そういう「安全より経済」という空気を煽ったのがアベ晋ゾーだったのだと思います。丁寧な仕事で「モノづくり」の国と言われた日本の価値を下げて、アベという奴はたいした「美しい国」にしてくれたもんです。

先週土曜日のニュースで「紅麴」で新たに76人が死亡の疑いがあると出ていました。しかも、3月の問題発覚してから3か月も全く報告していなかったのです。本当にとんでもないことです。小林製薬はいろいろ言い訳していますが「隠蔽」という以外ないと思います。

タケミ敬三・厚労相は怒りを露わにして「調査介入」をするようですが、そもそもアベ政権が「規制緩和」で安全性試験をカットしたことが元凶です。第三者の目を入れず、自社に任せるって、自分たちに有利なように進めちゃうって思わなかったのかね。だって、自民党自体がそうやって問題起こしてきたじゃないか。今だって、悪行を重ねた自分たちで「政治資金規正法」作ったりしてるんだからね。やっぱり、この「政治資金規正法」、自民党は除外して他の党や第三者機関だけで作るべきだったと思うね。

「隠蔽」に走るところもよく似ているし、「小林製薬」も「自民党」も自浄作用なんてまるでないのです。キシダ”検討使”文雄はよく「重く受け止め、さまざまな角度から議論を重ねて……」とほざきますが、第三者機関を入れないし、入れても「御用学者」ばかりです。自分たちだけでは「さまざまな角度」なんてありえないんだよ。やっぱり、アベ晋ゾーの「バトンを受け継いで」いるってことか。(ジャッピー!編集長)