ひとつ前の当ブログの最後のところで、1974年に起こった津川雅彦さんと朝丘雪路さんご夫妻の娘さんが誘拐され、身代金を要求される事件について書きました。

犯人は捕まり、娘さんも無事でした。この娘さんは「真由子」という名前で現在、芸能活動をされていますが、誘拐時は赤ちゃんだったので覚えていないでしょう。トラウマにならなくて良かったです。

この犯人は、最初は「佐川満男さんと伊東ゆかりさん」ご夫妻の娘さんを狙ったということが後で分かりました。犯人の供述によると、犯人は佐川満男さんを尾行して自宅をつきとめようとして失敗、それで津川さん&朝丘さんの娘さんに切り替えたのでした。

佐川満男さんは今年(2024年)の4月12日にお亡くなりになりました。84歳です。佐川満男さんというと、当然「今は幸せかい」を思い出します。この曲は1968年秋にリリースされ、大ヒット。 オリコンでは1968年12月16日の1週だけ「1位」になっています。1週だけだったのは、そのときピンキーとキラーズの『恋の季節』が爆発的ヒットで12週連続1位、「今は幸せかい」が1週1位になったあと、また「恋の季節」が1位に返り咲き、5週続けたので、トータル17週!も1位だったのです。

なので、僕の中では「今は幸せかい」と「恋の季節」はセット?になって記憶されています。4つ前の当ブログに書きましたが、1969年3月~4月に父と兄を亡くした僕にとっては、この二つの曲が流行っていた時期は、家族が4人揃っていた最後の記憶に重なるのです。僕の家は、テレビでよく歌謡番組を視ていたのですが、父はピンキー(今陽子さん)を気に入っており、テレビに出るたびに「この娘はいい。歌もうまいし」などと言っていました。

そして「今は幸せかい」も、♪遅かったのかい 君のことを好きになるのが~ 遅かったのかい……とすぐに口ずさむことができます。本当に良い曲でした。この曲のヒットで佐川満男さんがテレビに出るようになって、母などは「懐かしい」人という風に言っていました。子どもだった僕は知らなかったのですが、佐川さんはロカビリー・ブームの最後の頃に、何とニール・セダカさんが作った曲でデビュー、いくつかヒット曲を出して『紅白歌合戦』にも出ていたのです。その後、低迷していて、「今は幸せかい」は久々のヒットで、「カムバック」という形だったのです。

そんな風に、僕が4人家族だったわずかな時期の記憶と共にある「今は幸せかい」を歌った佐川満男さんの訃報。本当に「昭和」が遠くなった感があります。(ジャッピー!編集長)