ひとつ前の当ブログで、現在放送中のNHK朝ドラ『虎に翼』の第１回で、「梅丸少女歌劇団」というワードが使われたことに触れました。
前作の『ブギウギ』で笠置シヅ子さんをモデルにした福来スズ子（趣里さん）が所属したのが「梅丸少女歌劇団」ですから、二つの朝ドラ世界がリンクしていたわけです。その前にも『まんぷく』放送中に、『ひよっこ２』でインスタント・ラーメンに触れる場面があったり、ドラマ班の「遊び心」が発揮されたわけです。
さらに、他局のドラマ世界が入りこんでいた例もありましたね。『ブギウギ』の後半、スズ子の娘・アイ子が誘拐される事件が起き、その捜査を担当する刑事で内藤剛志さんが登場するのです。「高橋」という名前の刑事でしたが、どう見てもテレビ朝日の『警視庁・捜査一課長』で内藤さんが演じる「大岩純一」という感じでした。僕も観ていて、いつ「必ずホシをあげる！」というキメ台詞をいう言うのか、と思いました。
この「大岩純一」、実はテレビ朝日の他の刑事ドラマにも登場したことがあります。警視庁の地下にある「文書保管室」？に残された文書や文字から事件を読み解く『未解決の女・警視庁文書捜査官』です。鈴木京香さんがちょっと変わり者？で、若手で真っ直ぐな性格の波瑠さんとバディを組んで活躍します。この「変わり者」と若手刑事のコンビというのは、水谷豊さん主演の『相棒』のパターンですね。鈴木京香さんがひらめくと「文字の神様が降りて来た！」とキメ台詞を発します。
「文書」「文字」という視点のストーリーがけっこう面白くて、観ていたのですが、ある回に「大岩純一」役で内藤剛志さんが出たことがありました。ごく普通に同じ「警視庁」勤務という形の登場でした。たしか、別の回には大岩純一の部下の小山田刑事（金田明夫さん）も出たことがあったと思います。テレビ朝日の「警視庁」というひとつの世界が築かれていたという感じです。
同じテレビ朝日の沢口靖子さん主演『科捜研の女』にも内藤剛志さんは刑事役で出ていますが、「大岩純一」という役名ではないようです。こっちの方が古いのかな？ いっそ「大岩純一」で通していたら面白かったのに。『ブギウギ』も「大岩純一」で出てほしかったですね。内藤剛志さんはテレビ東京でも「刑事役」をやってるそうですが、いっそのこと、全放送局で刑事役ドラマを持って制覇してもらいたいですね。それぐらい、内藤剛志さんといえば「刑事」というイメージが確立しました。今後、内藤さんが凶悪犯の役とかやったら、やっぱり違和感を覚えそうだもんなあ。（ジャッピー！編集長）