このところの当ブログで、2017年のNHK朝ドラ『ひよっこ』の続篇『ひよっこ2』が2019年3月25日(月)から28日(木)に放送されたことについて書いています。

そういえば、『ひよっこ2』でラーメン屋の光石研さんが、「インスタントラーメンのせいでウチの売り上げはガタ落ちだ」と嘆き、「誰だよ! あんなもん作ったのは!」と叫ぶシーンがありました。これには思わずニヤリとさせられました。というのは、この時ちょうど朝ドラ『まんぷく』も最終週で、「カップヌードル」を売り込んでいる展開でした。

『まんぷく』はインスタント・ラーメンを開発した日清食品の安藤百福さんと仁子さんご夫妻(演じたのは長谷川博己さんと安藤サクラさん)をモデルにしていましたから、まさに光石研さんのラーメン屋の天敵ですね。なるほど、だからこの時期に『ひよっこ2』放送を持ってきたのかと思いました。両作がシンクロした1970年代の初め、「即席」という「便利」は、一方では「終わりの始まり」だったわけです。 

2018年度後期の朝ドラ『まんぷく』の最終回は、歩行者天国でカップヌードル(劇中では「まんぷくヌードル」)を販売、大成功するという大団円でした。「歩行者天国」が東京で実施されたのは、1970年でした。(その前に北海道で実施されたという説があります) 1970年は『ひよっこ2』での時代背景でもありますから、NHKが意図的に現役「朝ドラ」最終週と過去の「朝ドラ」続篇がシンクロさせたのでしょう。今後、『まんぷく』の続篇に『ひよっこ』の人物が登場するなんて「二つの世界」のコラボ・ドラマが作られるかもしれません。

なんてことを考えていたら、現在放送中の『虎に翼』の第1回に、寅子(伊藤沙莉さん)が「梅丸少女歌劇団」に入るために家出をしようとする場面がありました。「梅丸少女歌劇団」は「松竹楽劇部」をモデルにして、前作朝ドラの『ブギウギ』でスズ子(趣里さん)が入団した所です。スズ子のモデルの笠置シヅ子さんと、寅子のモデルとなった三淵嘉子さんは「同い年」なので、時代背景もピッタリだし、こういった「遊び心」を発揮させたのでしょう。(ジャッピー!編集長)