このところの当ブログで、2017年前期の朝ドラ『ひよっこ』がその年の『紅白歌合戦』に『ひよっこ特別編』として上演?されたことを書きました。

さらに、2019年3月25日(月)から28日(木)には『ひよっこ2』という続編も放送されました。ここで、みね子、時子、三男、豊子、澄子に愛子さん、ムネオおじさん……懐かしい人たちに再会しました。そうです、今週25日(月)から28日(木)の4日連続で「ひよっこ2」が放映されたのです。

当ブログでもずいぶん取り上げましたが、2017年4月~9月に放送されていた朝ドラ『ひよっこ』を僕は夢中に観ていました。何でか「夢中」になったかというと、このドラマの舞台となった時代が、まさに僕が過ごした「昭和」だったことも大きいです。「いつでも夢を」、集団就職、ビートルズ、ツイッギー、フラワー・ムーブメント……劇中に散りばめられた色々なものが郷愁をくすぐりました。観ているうちに僕にとって、みね子はじめ登場人物たちが旧知の顔なじみのように思えていたのです。

そんなわけで、「ひよっこ」が終了したあと、その後みんなどうしているのかなあと想像したりしているうちに、演じていた人が出ている映画があると観に行ったりしていました。もう、「劇中の人物」と「演じた俳優」の区別がつかない状態になっていたところに続篇『ひよっこ2』でしたから、4日間見逃しませんでした! 

『ひよっこ特別編』は1968年という設定でしたが、この『ひよっこ2』は1970年という時代設定になっており、「大阪万博」、「アポロ月面着陸」などがチラチラ出てきました。何とか東京に行きたいと花を運ぶトラックの荷台に乗ったムネオおじさん(峯田和伸さん)が「アメリカン・ニュー・シネマだ!」と『イージーライダー』(1969 デニス・ホッパー監督)の気分になるところは笑いました。

ドラマは、みね子(有村架純さん)の妹・千代子の進学、進路の悩みでが軸となっていて、家族を思う気持ちがいじらしく、かつてのみね子と同じようです。千代子の場合は地域や、そこにある家、家族の未来の問題が含まれています。もうこうなったら、『北の国から』のようにシリーズ化して年に一回ぐらい放送して『ひよっこ』一家の一大クロニクルを作ってほしいと思いました。昭和~平成を通した庶民の生活史になるように思います。

しかし、「すずふり亭」もちょっと客足が落ちて、鈴子さん(宮本信子さん)が「ひとつのことだけやっていたら生きていけなくなっちゃうのかねえ……」と嘆くシーンがありました。このあと、個人の店が少なくなり、コンビニだらけになってしまう現実を知っている身からすると、みね子たちにそんなディストピアを経験させるより、まだ夢が信じられる世界に留まっていてほしい気もします。 (ジャッピー!編集長)