ひとつ前の当ブログで、「パパ活」がバレて議員辞職したミヤザワ博行について書きました。

NHK朝ドラ『虎に翼』で、「妾を囲う」のは立派な男の証しというようなことを言った花岡(岩田剛典さん)に寅子(伊藤沙莉さん)が反論する場面がありましたが、このドラマで描かれた戦前の男性優位意識が、いまだにお偉い方たちの中にこびりついているのです。

ミヤザワ博行は「記憶にございます」と事実を認める会見をしました。東大法学部を出て、政治家になって、次は大臣かと順調に進んできたのが、まさか「性欲が強い」とか「青春を取り戻したかった」などとほざいて「みっともない」姿を晒すことになるとは本人も思っていなかったでしょう。

確かに「性欲」は個人の問題かもしれませんが、ミヤザワ博行が属していた政権与党・自民党にそういうのを許す空気があったのも一因ではないかなと思います。アソ―太郎の「女性の容姿」を揶揄した発言なんかも、根底にあるのは男が世の中を動かし「女性はお飾り」程度に見ている意識があるからでしょう。

昨年2023年9月、キシダ文雄が「再改造内閣」で女性閣僚5人を起用しました。これが「見せかけ」だということは「副大臣・政務官」は54人全員男性だったことからも明らかです。キシダお得意の「やってる感です。(このことは当ブログ2023年9月21日に書いたのでご参照ください)。

このとき、キシダは「女性ならではの感性や共感力も十分発揮していただきたい」とほざきました。この「女性ならでは」というフレーズ自体に「偏見」が出てしまっていますよね。

上に書いた『虎に翼』で、花岡が「男と同様に勉学に励む君たちを最大限敬い尊重している」と言うと、寅子が「私たちは特別扱いされたいんじゃない!」と言い返します。これは鋭いセリフだと思います。花岡の言葉自体に「偏見」がひそみ、上から目線なんです。つまり「女性ならでは」とほざいたキシダと同じなんです。

この言い合いの中で寅子が言う「私がいつ男になりたいって言いました?」という台詞も痛快でした。寅子の口癖は「はて?」で、疑問を相手に投げかけ、自分の主張を述べます。当ブログで以前も書きましたが、カミカワ陽子はアソ―太郎に揶揄されたときに「いろいろなご意見を」とスルーするのでなく、せめて「はて? 見た目に言及する意味があるんでしょうか?」ぐらいの返しをしてほしかったですね。「声もあげず」では、寅子たちのように男社会の中で闘い、苦難を超えてきた先人の女性たちに申し訳ないですよ。(ジャッピー!編集長)