3月29日に、元NHKアナウンサーの鈴木健二さんが亡くなったというニュースを見ました。95歳で老衰ということです。

お兄さんの映画監督・鈴木清順さんは2017年2月13日に93歳で亡くなっておられますから、長寿の家系なのかもしれません。映画好きの方ならお分かりのように、鈴木清順監督といえば独特の夢幻的な作風は「清順美学」と呼ばれました。僕も大好きで、何本かの作品は繰り返し観たものです。

鈴木清順監督は風貌も「仙人」みたいでしたね。『ツィゴイネルワイゼン』(1980 鈴木清順監督)は各映画賞を総ナメし、「日本アカデミー賞」の最優秀作品賞も受賞しましたが、このとき相当な老齢に見えましたよね。でも、このときまだ57歳だったのです! 

そんな世俗から離れた「仙人」みたいな鈴木清順監督と、鈴木健二アナウンサーは正反対なのが面白いですよね。「俗っぽい」といったら失礼になるかもしれませんが、NHKのアナウンサーにしては「目立つ」人でした。

3年連続『紅白歌合戦』の司会をされたときも、派手な衣装に身をつつんで盛り上げていました。引退を表明していた都はるみさんの歌唱のあと「私に1分間、時間をください」と言った有名なシーンもよく覚えています。

鈴木健二さんといえば、何といっても『クイズ面白ゼミナール』ですね。僕は毎回ではありませんが、よく観ていました。とにかく、鈴木健二さんの博識ぶりはすごいものがありました。単なる司会ではなく、相当な勉強をされていたことが分かります。僕は歴史好きなので、鈴木さんの歴史に関する知識を聴くのは楽しみでした。『歴史への招待』という番組もよく観てました。

今、『クイズ面白ゼミナール』のような番組、ないですよね。そういえば、3月30日(土)でTBSの『世界ふしぎ発見』も終わったし。(今後は特番としてやるらしいけれど) 今、ヴァラエティーといっても、「動画」を集めて流してスタジオで笑ったり、バスに乗って飲食店を捜したり、そんなものばっかり。僕がもっとも不思議に思うのは、ヒナ壇にお笑い芸人集めてそこらの居酒屋でお喋りしているような番組。こういった番組のどこが面白いのか全く分からないのです。歳のせいで感性が古いんですかね? とにかく、今のテレビ、本当に面白いものがないですね。(ジャッピー!編集長)