ひとつ前の当ブログで、2019年12月25日の深夜(日付的には26日)にTBSで放映された、『クリスマスの約束』で小田和正さんとゲストの方々の歌を堪能した話を 書きました。

その翌日の27日(金)の夜10時からは『井上陽水50周年SP 名曲選1969-2019』を観て、とても印象に残っています。こちらはNHKから放送された番組です。

井上陽水さんが「アンドレ・カンドレ」という名前でデビューした1969年から50年を記念して、たっぷりと聴かせてくれました。冒頭に「メドレー」を披露しましたが、陽水さん、「コンサートでも、こういうメドレーをやると、ファンの人から、この曲、好きなのに途中で終わっちゃうの!? とか、最後まで聴きたいのに~ とか言われるんだけど、そういう願いが叶わないのが人生なんだということを知ることもいいんじゃないかなと……」と、例によっての陽水節で語っていました。

と言いながら、最初の曲だけはちょっと紹介しとくと…と、デビュー曲「カンドレ・マンドレ」について語りました。そういえば、この曲、ラジオで聴いたことはありましたが、歌っている陽水さんの姿を映像で観るのは、『女番長 野良猫ロック』(1970 長谷部安春監督)の劇中で歌っているのを観て以来であります。

そして、次から次へと繰り出される名曲群。テレビなので、画面に歌詞が字幕で出るので、聴きながらその字面を見ていると、本当に陽水さんの書く詞の世界の独特な魅力をあらためて感じさせられました。「氷の世界」の、♪僕のTVは寒さで画期的な色になり とても醜いあの娘をグッと魅力的な娘にして消えた~ なんてところの感覚、初めて聴いたときに驚かされましたが、その後、時を経るにしたがって、ますます一つ一つの日本語が研ぎ澄まされていくように感じます。「ジェラシー」の、♪はまゆりが咲いているところを見ると どうやら僕らは海に来ているらしい ハンドバッグの留め金がはずれて化粧が散らばる 波がそれを海の底へ引き込む~ なんてのも聴きながら映像が浮かびつつ、どこか幻想的な味わいも醸し出すところがスゴイと思います。(この項、続く) (ジャッピー!編集長)