ひとつ前の当ブログで、アソー太郎が法相のカミカワ陽子のことを「おばさん」とか「そんなに美しい方とは言わない」などと言ったことに対し、「さまざまなご意見や声があることは承知しているが、どのような声もありがたく受け止めている」と受け流したことについて書きました。

これを「大人の対応だ」と評している人が多いですが、僕はこうした発言にきっちり抗議をしないことが「差別」や「ジェンダー・ギャップ」の意識が低い土壌を作っていると思います。アソーやモリ喜朗の発言を「いつものアソー節だ」「ああ、モリだから仕方ない」とか見逃しているから、こういう風潮が無くならないのです。そういう意味で、カミカワも傍観したことで「加担」していると思います。

カミカワ陽子については当ブログ2021年7月18日に「”赤坂自民亭”でバンザイの音頭をとった翌日に、7人の死刑を執行したカミカワ陽子」を書いていますので、以下に再録します。

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ひとつ前の当ブログで、名古屋入管で亡くなったスリランカ女性、ウィシュマ・サンダマリさんの遺族である妹さんたちに、口先だけの「お悔み」を言って、何一つ真実を明かす動きもみせないカミカワ陽子という冷血大臣について触れました。

カミカワ法相といえば、「赤坂自民亭」を即座に思い出します。2018年7月、台風が迫り、京都・大阪・兵庫3県11万人に避難指示が出た夜に当時のアベ首相以下、自民党議員が赤坂の議員会館に集合して脳天気に宴会開いて酔っ払っていたのです。そこには防災に直接関係あるオノデラ防衛大臣、各省庁の情報を把握すべきニシムラ(!)官房副長官もいて、みんなでアベ首相にシッポを振っていたというのだから呆れますね。政府の仕事は「国民の財産と生命を守る」ことだと思いますが、この人たちには全くその気がなかったみたいです。結局、この初動の指示の遅れが災害を招いてしまったのでした。

さらに、この日「バンザイ」を発したのが「赤坂自民亭」の女将・カミカワ法相だったのですが、この宴会の翌日の午前中、「オウム死刑囚」を7人、一挙に死刑執行したわけです。死刑執行は確定したことだから仕方ないにしても、それを命じた人間が前夜、酒飲んで「バンザイ」とか発声するってどういう神経をしているんでしょう? 僕はちょっと怖ろしいものを感じます。

死刑囚とはいえ、人の命を奪うことに対して何とも思わないのでしょうか。せめてこの日ぐらいは宴会を欠席するぐらいのことができないのか、ちょっと普通の心を持っているとは思えません。まあ、だから避難指示が出ていても飲み会やれるのか。災害で命を落とす人がいるかも、なんて想像は露ほどもないのでしょうな。命を軽くみている人間であることは間違いありません。このカミカワなんてのは、どこかの国に行ったら、政敵や反抗的な分子を平気な顔で粛清するような大臣がつとまることでしょう。 

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結局のところ、カミカワというのは「派閥」の論理の中にどっぷり浸かってきたわけです。だから、アソー太郎に対して何も言えなかったのでしょう。モリ喜朗好みの「わきまえる女」として男性大臣たちに混じっていたのです。こんな風に男性優位を容認しているのだから、ガラスの天井を破れる日はまだまだ遠いんじゃないのかね。今回のカミカワ陽子は「大人の対応」と褒められるべきものでなく、女性進出を自ら「後退」させたと思います。(ジャッピー!編集長)