ひとつ前の当ブログで、政界と吉本興業との癒着について書きました。かつてアベ晋ゾーが首相だったときに「吉本新喜劇」に登場

したことにも触れましたが、その件を書いた当ブログ2021年2月3日「アベ晋ゾーにとっては文化は利用するもの」を以下に再録します。

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昨日の当ブログで、「あいちトリエンナーレ」の「表現の不自由展――その後」が中止になってしまった問題を取り上げました。このあたりから、権力の文化に対する介入が目立つようになりました。自分たちにとって都合の悪い映画を作った人には、助成金を取り下げて報復したり、陰湿な形もありました。(当ブログ1月31日参照) 

当時の首相アベにとっては、文化とは自分に都合のいいものだけを指すのです。当ブログ1月23日「アベ晋ゾー絶賛のキナ臭い『シン・ゴジラ』」に書いたように、軍事国家礼賛のような匂いを発する映画を褒めちぎったり、星野源さんの「うちで踊ろう」動画にのっかったアベ晋ゾーの「貴族動画」にしたって、明らかな政治利用だし、芸術、文化への「介入」ととることができます。(当ブログ2020年12月2日「ソファにマグカップに犬で動画に登場した男」参照) この政権にとっては文化とは「利用」するものなのでしょう。

そのいい例があります。2019年6月の末に当時首相のアベ晋ゾーが「なんばグランド花月」で上演中の「吉本新喜劇」に登場したのです。観客にとってはサプライズだったでしょうが、もちろん吉本側と打ち合わせがありタイミングを見計らってのことでしょう。たしか、このときは大阪12区の衆院選補欠選挙の投票日前日でした。こうして堂々と舞台にあがるのですから、公職選挙法違反にはなってないのでしょうが、これがニュース映像で流れたりするわけですから相当な効果があると思います。

僕も公職選挙法や放送法に詳しくないので分かりませんが、何となく法の隙間をついているような印象があります。一国の首相ともある人がこんな風に「舞台」や「テレビ」を利用して……と感じますが、それを引き受ける吉本の太鼓持ちぶりにも呆れてしまいます。たしか、前にも大阪W選挙直前に「なんばグランド花月」にアベが登場したこともあったと思います。アベには出演料出したんですかね。あるいは闇営業? もう完全な政治利用です。

吉本興業は政権と仲良しです。もうベッタリです。何でも、教育コンテンツを発信する事業に政府から100億円ものお金が出るそうです。公的資金、つまり税金です。それまで芸人養成所はあったけど、普通の「教育」の実績なんか全くないのに、これいかに? また、沖縄や大阪におけるカジノの参入にも絡んでいるようです。賭場の利権のために権力にすり寄るとなると、まさに昔の東映任侠映画の悪玉みたいですね。多額の血税が投入される会社が、芸人の闇営業、反社会的勢力の関わる闇営業でコンプライス違反おこしたら、普通は「教育事業」から撤退でしょう。どうなっているのでしょう。ここにもズブズブがあるのです。

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今回「能登大地震」が発生した直後、キシダ文雄が予備費から出したのが47億4000万円でした。その後、増額しましたが、「震災対応に万全を期す」と言ったわりに47億円?と誰もが思ったはずです。一方では、アベ政権時代、吉本興業にはポンと100億円、この税金の使い方、どういう基準になっているんでしょうかね。(ジャッピー!編集長)