3つ前の当ブログで、「おどるポンポコリン」の替え歌を作ってみました。

♪いつだって~忘れない 晋ゾーは悪い奴~ そんなの常識~ というところがうまくできたなあと思っていますが、これをNHK「あさイチ紅白歌合戦」に送っても採用はされないでしょうね。27日の『あさイチ!』の「あさイチ紅白歌合戦」で歌われた「視聴者の不満、怒り」に基づく替え歌はどれも面白かったですが、首相や政権を揶揄、風刺するようなものはありませんでした。

じゃあ、芸人さんやタレントがこういう権力批判の替え歌やギャグをテレビでやれるかというと、これも皆無です。松元ヒロさんのように、テレビでない場所でしかできないのです。松元ヒロさんについては『テレビで見れない芸人』(2021 四元良隆、牧祐樹監督)を取り上げた当ブログ2022年10月12日~13日をお読みください。もうすっかり、テレビは規制と忖度で「骨抜き」になっています。

当ブログ12月21日~22日にドキュメンタリー映画『ヤジと民主主義 劇場拡大版』(2023 山﨑裕侍監督)について書きましたが、この映画の中で、かつて北海道警の幹部で、若い頃は要人警備の指揮もとったという原田宏二さんという人が、アベ晋ゾーにヤジを飛ばした人が「排除」される現場の映像を観て、「これは完全に自由を拘束している。犯罪でないものを警察官が制止するのは憲法違反です」とおっしゃいます。明らかに「組織的な指示があったはず」と述べます。

この方はかつて道警の裏金問題を告発したり、骨のある方ですが、取材チームに言った言葉が強く残っています。「今回これが本当に恐ろしいのは、アベ晋ゾーの演説で多くのマスコミが集まっていたでしょ。たくさんのカメラのいる前で堂々と警官がこんな違法なことをやったということですよ。あまたたちは無視されたんですよ」という言葉です。「マスコミ」の前だろうがなんだろうが何のためらううことなく「権力の暴走」が白昼、公然と行われてるということは、いかにメディアがナメられているかということです。

権力の前にすくんで、モノが言えなくなったとき、どんな国になってしまうか、歴史を見れば分かるはずです。今、騒がせている「キックバック裏金」だって、マスコミの政治部記者が気づかないはずないんです。放置してきたから「派閥」も増長したのです。「ジャニー喜多川」の悪行を見過して被害が広がったことと本当によく似ています。結局、BBCや「赤旗」、上脇博之教授といった「外部」の力によって明るみになったわけで、大手マスコミは何やっていたんだということですよ。

僕たちも、どんなに小さなことでも「権力」が何をしているかに目をこらし、不正や間違っていることがあれば「声」をあげなきゃいけないのです。言葉だって歌だって何でもいいのです。それが「民主主義」であり、僕たちが持っている権利なのです。

ここで『野良猫ロック 暴走集団’71』(1971 藤田敏八)の原田芳雄さんの台詞をあげましょう。「俺たちは飼いならされた犬じゃねえ。騒ぎたかったら、いつまでも騒ぐぞ!」 (ジャッピー!編集長)