ひとつ前の当ブログで、『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~』(2023 武内英樹監督)を取り上げました。

その中で、僕が平成時代最後に観たのが『翔んで埼玉』(2019 武内英樹監督)だったということに触れました。それについて当ブログ2022年1月4日に書いた「平成最後の日(2019年4月30日)に『翔んで埼玉』で大笑い」を再録します。

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ひとつ前の当ブログで、2018年の大晦日の『紅白歌合戦』のことを書きました。翌年2019年4月30日に「平成」は幕を閉じたので、「平成最後の紅白」でしたが、北島三郎さんと桑田佳祐さん、松任谷由実さんが並びカオスのようになった大団円はひとつの時代の終焉を象徴しているように思えます。「令和」になり、完全に別のフェーズに入ったように感じるのです。

さて、僕が「平成」最後に観た映画は何かというと、2019年4月30日に観た『翔んで埼玉』(2019 武内英樹監督)です。実は、もっと前に地元の「イオンシネマ」に観に行ったのですが、「満席」でかなわず、そうこうしているうちに4月30日になってしまったのです。朝早く出掛けて上映時間の4時間前!にチケットカウンターに行ったら、何と「最後の1席」でした。最前列で首が疲れる席ですが、贅沢言ってはおられません。大ヒット映画のチケットをようやくゲットしたのです。

僕は、新作映画はだいたいこの「イオンシネマ」で観るのです。家から歩いて3分という近さと、シニア料金が1100円ということで(多くの映画館はシニア1200円)よく来るのですが、まず混んでいることがありませんでした。2018年2月23日に『リバーズ・エッジ』(2018 行定勲監督)を観たときなど、封切1週間の19時からという回で、観客は僕一人でした! 同じ二階堂ふみさん主演の映画で今回の『翔んで埼玉』は満席。二階堂ふみさん映画で最少と最多を経験したわけです。

しかし、この大ヒット、分かります。ウケたなあ! 原作者の「魔夜峰央」先生が登場する冒頭から、エンドロールに流れる「はなわ」さんの歌まで、もう頭から尻尾までびっしりと面白みが詰まっているのです。(「はなわ」さんって佐賀かと思っていたけど春日部生まれなんですね) そして、二階堂ふみさんを囲む、GACKTさん、伊勢谷友介さん、京本政樹さん……といった大真面目に演じる狂ったようなキャスティング、麿赤児さんまで白塗りで登場だ! バカバカしい話を徹底的に作りこんでいるのがヒットの勝因でしょう。さいたまんぞうさんの「なぜか埼玉」も久々に聴けました。

「踏み絵」ならぬ「踏み草加せんべい」とか、埼玉県人は東京に入るには「通行手形」がいるとか、埼玉を目いっぱいディスりながら、最後は埼玉愛に満ちているのもいいですね。劇中、埼玉解放戦線VS千葉解放戦線の争いが描かれます。川を挟んでの合戦で、最強カードが「市原悦子」さんには笑ったなあ。前に、「埼玉西武ライオンズ」と「千葉ロッテマリーンズ」が埼玉VS千葉を強調して盛り上げていた催しがあったと思いますが、この『翔んで埼玉』のヒットに乗っかってイベントとかやってもいいと思いました。

残り1席にすべりこんで、「平成」最後を大笑いして締めることができました。皆さんの「平成」最後に観た映画は何でしたか? 

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今回もエンドロールに「はなわ」さんの歌が流れますが、その後にもお楽しみが!(ジャッピー!編集長)