8月9日(水)~11日(金)に開催された『第12回戦争の記憶と記録を語り継ぐ映画祭』について、当ブログ8月11日から断続的に取り上げてきました。

3日目の11日に宝田明さんの追悼として上映された『戦争と平和 宝田明の証言』(2021 後閑広監督)、『世の中にたえて桜のなかりせば』(2022 三宅伸行監督)と共演された岩本蓮加さんのトークショーについても8月20日の当ブログに書きました。

映画上映については以上ですが、11日の夕方には会場を「汐留ホール」に移して「平和コンサート 戦後78年いま伝えたい被爆者のこえ 平和のうた」が開かれ、そちらも鑑賞しました。

これが素晴らしかったです。第一部は「学生たちが奏でる平和のうた」と題して、東京音楽大学有志(現役学生と卒業生)によって結成された「Longing for Peace Ensemble」という合唱団のパフォーマンスです。

男女4人ずつ8人のメンバーによって、『Triangle』、『ハナミズキ』、『さとうきび畑』、『群青』、『リメンバー』が歌われました。僕は『さとうきび畑』が好きで、昨年は森山良子さんのコンサートに行ったほどです。今回は時間の都合もあり、フル・ヴァージョンとはいきませんでしたが、お一人お一人のソロ・パートもあり胸をうつ歌声でした。

そして『リメンバー』という曲が聴けたのも良かった。この曲は、2019年に61歳という若さで亡くなったソプラノ歌手・佐藤しのぶさんが生前、平和の歌を作りたいと切望、なかにし礼さんに作詞を依頼し出来た曲です。以前、新聞でなかにし礼さんがこの『リメンバー』作詞の経緯を書いていたのを読んだことがあり、聴きたいと思っていたのです。

♪今もどこかで戦争は続いている 悲しみと山のような屍が折り重なって……という歌詞には、今も続いているウクライナ侵攻のことを思い出さずにはいられませんでした。街が破壊され、大切な人を失い、悲しみにくれるウクライナの人々に思いを馳せながら聴きいったのでした。(ジャッピー!編集長)