ひとつ前の当ブログで、『巨人の星』に出てくる「大内山左右太郎」はどの程度、馬場正平投手を投影しているかということを書きました。

「大内山左右太郎」は星飛雄馬が二軍にいたとき、寮で同室だった先輩で恵まれた体格を持ちながら「気の弱さ」が災いしてプロ野球選手として芽がでないまま退団します。飛雄馬と大内山左右太郎が汗を流した二軍時代といえば、選手が皆バスの中で立っていたエピソードも有名ですね。

飛雄馬が入団してすぐのとき、多摩川グランドに行くバスの中で先輩選手たちが誰も座席に座っていないのです。さらに、よく見ると、皆、ただ立っているだけでなく「つま先立ち」をしていて、その体勢でバスに揺られて体幹を鍛えていたのです。これも、いかにプロが厳しいところで、日々が練習だということを表すために創作されたわけです。

当時、子どもだった僕でも「そんなバカな」と思っていました。じゃあ、バス乗らずにグランドまで走っていけばいいのにと思ったなあ。しかし、それでも伝統ある球団ですから、規律も練習も厳しいのだろうという印象を持ってはいました。

だが、ジャイアンツの二軍というと最近は「緩みっぱなし」。当ブログ4月30日~5月1日にたっぷりと書きましたが、2014年に読売ジャイアンツの3投手(笠原将生、福田聡志、松本竜也)が野球賭博に関わっていたのが発覚したのは、二軍の練習場に「借金の取り立て」が来たことがきっかけです。あとで高木京介投手も関わっていたことがバレましたが、そもそもジャイアンツの二軍練習場のロッカールームでは日常から金を賭けたトランプやトトカルチョが横行していて、まるで「賭博場」のようだったといいます。

そういえば、ジャイアンツの二軍といえば、2018年には柿沢貴裕という選手がロッカールームから一軍スター選手たちの用具(バット、グラブ、スパイク)などを盗み、中古ブランド買取店に売り飛ばしていたのが発覚、逮捕された事件もありましたね。

まあ、監督のハラ辰徳にしてからが不倫して、あげくは反社会的勢力に利益供与しているわけですから、「巨人軍は紳士たれ」なんて気風はどこかに消えてしまっていたのでしょうが。「巨人軍は紳士たれ」とか「美しい国」とか、ご立派なお題目を掲げる組織にかぎって中は腐れきっているわけです。(ジャッピー!編集長)