このところの当ブログで、玉川徹さんが「謹慎」の末、コメンテイターから外されるという事実上の「排除」について書いています。

この「権力」のテレビ局への圧力は、もうなりふり構わずという感じです。今までも、NHK『ニュースウオッチ9』のキャスター、有馬嘉男さんが、2021年3月いっぱいで降板となったのも、当時首相のガースーが生出演した際に「日本学術会議」の問題を尋ねたことが、スガーリンの怒りに触れ、飛ばされたと言われています。(当ブログ2021年2月27日「有馬嘉男さんと、シンボー治郎」ご参照ください)

さらに、NHK『クローズアップ現代』の武田真一アナウンサーも、同じ2021年3月で降板となりました、というか降板させられたようです。武田アナも2021年の初め、当時のニカイ俊博幹事長に「政府のコロナ対策が不十分ではないのか」と問いかけ、ニカイを「いちいちケチをつけるもんじゃない!」と、怒らせましたから、明らかに官邸の圧力がかかって飛ばされたのです。『クロ現』最終回、武田アナの「民主主義は常に変わらずそこにあるものではありません。悪意によって容易に歪められる恐れがあります。『クローズアップ現代』は、これからも怯まず、伝え続けていきます」という最後の挨拶が、全てを物語っています。(当ブログ2021年4月7日「官邸に飛ばされた武田真一アナの最後の言葉」ご参照ください)

ともかく、気に入らない奴、小うるさい奴は飛ばしてしまえという徹底ぶり、本当にここはロシアなのかと思ってしまいます。ガースーが「スガーリン」と呼ばれていたのも納得ですね。

もう、日本のテレビは官邸にケツかかれているので「権力のチェック」なんてことはまったく期待できません。当ブログ10月11日~13日に、国葬の前日に『2887』(2021 河野優司監督)の上映と松元ヒロさんのトークショーを観た話を書きましたが、松元ヒロさんによると、海外では芸人が政治を風刺したり権力者を茶化すというのはテレビで普通に放送されているそうです。ところが、ある時期から松元ヒロさんなどは「テレビで見れない芸人」になってしまったのです。これがマトモな民主国家なのでしょうかね。

テレビから「排除」された松元ヒロさんですが、「たとえ負け組とと言われても、『ウチのおじいちゃんは最後の最後まで戦争に反対したんだよ』と後の世代に言われるような人でいたい」とおっしゃっていたのがとても印象的でした。(ジャッピー!編集長)