ひとつ前の当ブログで、5年前、2018年の夏の甲子園大会、「大阪桐蔭」対「金足農業」の決勝戦について書きました。

「大阪桐蔭」という巨大戦力のスーパーチームに「県立高」が挑むということで話題になりましたが、結果は「大阪桐蔭」の圧勝でした。吉田輝星投手はKOされ途中降板となってしまいましたが、県予選から甲子園の準決勝まで一人で投げ抜き、まさにエースという活躍でした。

かつてはこういった「ひとりのエースが投げ続ける」というのはよくありましたが、今年の「仙台育英」は5枚の投手を揃え、継投で勝ち上がってきました。その他のチームもそういう編成が多くなってきました。決勝の相手の「下関国際」も同様で、決勝まで両チームとも「完投無し」は史上初のことでした。

昔とは暑さのレベルが違うので、たしかにもう一人のエースが投げまくる方式は無理かもしれません。そもそも、1週間に500球という球数制限もあるので、物理的に無理ですね。これからは複数の投手を持ち、継投策をとるか、先発ローテーションを作るみたいなまさにプロ仕様の起用をしないと勝てないかもしれません。そうなるとますます強豪校が有利になりますかねえ。災害的な暑さの国になってしまったから致し方ない面がありますね。

そういえば、この2018年大会には選手の負担減、故障防止という観点で「タイブレーク」も導入されました。延長12回を過ぎたら、無死一塁・二塁から始まるわけですが、野球の攻防の流れ「いかに塁に出るか」、「いかに走者を得点圏に進めるか」、「いかに点をとるか」のうち、はじめの2つを飛ばしたらもう野球ではないような気がします。既にランナーが2塁にいるんだから「いかに点をとるか」だけ。よく「野球は筋書きのないドラマ」と言われますが、これじゃあ「半分シナリオが作られたドラマ」になってしまう感じで、僕は反対だなあ。延長対策としてもっと他に方法があるように思います。 (ジャッピー!編集長)