ひとつ前の当ブログで、2018年に俳優生活からのリタイアを発表したロバート・レッドフォードさんのことを取り上げました。

共和党支持者のブルース・ウィリスさんとは正反対で、レッドフォードさんは民主党支持のリベラル派です。そんなこともあって、『大統領の陰謀』(1976 アラン・J・パクラ監督)や、『ニュースの真相』(2015 ジェームス・ヴァンダービルト監督)といった、権力の腐敗を告発する映画にも積極的にでておられたのでしょう。

また、レッドフォードさんは1980年に、アメリカ映画界で将来を嘱望される若いアーティストたちの育成と発展を目的とした「サンダンス・インスティテュート」の創始者でもあります。この非営利組織は、演劇界や映画界をリードするベテランの指導を受けられる研修プログラムを実施しています。

また、ユタ州で「サンダンス映画祭」を実施し、ここから多くの新たな才能や作品が巣立っているのです。歴代の受賞作には、コーエン兄弟の『ブラッド・シンプル』(1985)、『ウェルカム・ドールハウス』(1996 トッド・ソロンズ監督)、『フルーベール駅で』(2013 ライアン・クーグラー監督)や『セッション』(2014 デミアン・チャゼル監督)など日本でも話題になった作品も多いのです。

こうして、若い世代を応援し、映画界の後継者を育てようと尽力されたレッドフォードさんには敬服です。ちなみに「サンダンス・インスティテュート」というネーミングは、名作『明日に向って撃て!』(1969 ジョージ・ロイ・ヒル監督)でレッドフォードさんが演じたサンダンス・キッドからとっています。この映画の原題は『ブッチ・キャシディとサンダンス・キッド』です。(2つ前の当ブログ「昔の洋画には素晴らしい邦題がついていました」ご参照ください) (ジャッピー!編集長)