ひとつ前の当ブログで書いたように、2019年に「角川シネマ有楽町」でリバイバル上映された『卒業』(1967 マイク・ニコルズ監督)を観たときに、主人公のベンジャミン(ダスティン・ホフマンさん)が、したり顔した大人に「これからはプラスチックだぞ」と言われるシーンが印象に残りました。

ちょうどその頃、ニューヨークで行われた「国連気候行動サミット」で、スウェーデンの高校生環境活動家、グレタ・トゥーンベリさんが行ったスピーチを聴いたからかもしれません。「人々は困窮し、死に瀕し、生態系は壊れる。私たちは絶滅を前にしている。なのに、あなたがたはお金と、永続的経済成長という『おとぎ話』を語っている。よくもそんなことが!」という怒りをこめた痛烈な言葉が響きました。

このスピーチから数時間後、トランプはツイッターで「彼女はとても幸せな少女に見える。明るく素晴らしい未来を心待ちにしているようだ。見ていて気持ちがいい」と書いたのです。16歳の少女が体を震わせ発した渾身の訴えに対して、まともにとりあわず、からかうようなことを書くとは……まさに「よくもそんなことが!」というコメントです。

僕は、人が真剣に話しているのを揶揄したり、冗談で済ます態度を見せるような奴がもっとも嫌いです。真剣に地球環境、未来について訴えているのに、あざ笑うようなあの文言、本当に腹が立ちます。お前こそ、地球のゴミだ!とトランプに言ってやりたいです。グレタさんに対するこのツイートだけで、トランプという奴が最低の人間だということが分かります。政治家という以前に「人間」としてダメです。こういう下品な男が世界をリードする国のトップであることは本当に不幸な時代です。そういえば、こんな奴を「ノーベル平和賞」に推薦したのがアベ晋ゾーというのも、日本人として本当に恥ずかしいです。(ジャッピー!編集長)