ひとつ前の当ブログで書いたように、1978年デビューの竹内まりやさんが今も活躍なさっていて、息の長い音楽活動です。

同じ1978年にレコード・デビューし、今も活躍しているというとサザンオールスターズもそうです。最初、聴いたときのインパクトはすごいものがありましたが、まさか40年以上経っても活躍しているような国民的グループになるとは夢にも思いませんでした! アマチュアぽい雰囲気とコミカル・バンド的な立ち振る舞いで「一発屋」かそれに近いものと僕の周りの友だちも思っていたのを覚えています。何しろデビュー曲が「勝手にシンドバッド」と当時のヒット曲をくっつけたようなタイトルですから「パロディ」的なバンドと多くの人が思っても無理はありません。

それまでのシンガーソングライターやロックバンドといったいわゆる「ミュージシャン」「アーティスト」はテレビには出ない、メッセージを持っている、とか、「歌謡界」と一線を画していましたが、テレビの歌謡番組にどんどん出て桑田佳祐さんが下ネタ言ったり、まったく新しいキャラクターでした。

同年始まったTBSテレビ『ザ・ベストテン』は、どこにいても歌手を追っかけ、時にはとんでもない場所にロケして歌ってもらうのが売りの番組でした。デビュー間もないサザンオールスターズが登場し、黒柳徹子さん&久米宏さんに「そろそろ新曲は?」ときかれた桑田さんが「ノイローゼになりそう」と言って、そのあと、曲の間奏で「ノイローゼ、ノイローゼ」と連呼していたのを覚えています。「ハプニング」を活かす番組のコンセプトは、いい意味で「素人ぽい」ノリのパフォーマンスも取り込んだので、サザンもその個性をじゅうぶんに活かし人気者になっていったと思います。サザンと『ザ・ベストテン』は幸福な出会いでした。もちろん、その音楽的なレベルも高かったのですが、それまでのGSやバンド、アイドルのどれとも違う「見せ方」が時代にぴったりハマったのです。

ともかく、そうして登場したサザンがヒット曲を連発、ビッグ・グループになっていきましたが、基本的に桑田さんって変わらないのがスゴイと思います。大物感を出すわけでもなく、変わらぬ軽みとユーモアが滲む「普通感」で40年以上、多くの人に愛されるわけです。  (ジャッピー!編集長)