ひとつ前の当ブログの続きです。

『リチャード・ジュエル』(2019 クリント・イーストウッド監督)のラスト近く、いよいよFBIに乗り込む場面、サム・ロックウェルさん扮する弁護士がリチャードを励ますため言う「国を相手にするわけじゃない。国に雇われている3人のバカが相手だ」という台詞を「あなたがた公僕は国民に雇われているのであって、インチキだらけのクソ野郎アベに雇われているんじゃありません」と言い換えて、アベを守る忖度官僚や議員たちに言いたいと書きました。

他にも、今年観た映画で、この忖度連中に言って聞かせたい台詞がありました。『オフィシャル・シークレット』(2020 ギャビン・フッド監督)という実話をもとにした作品です。時は2003年、英国の諜報機関に勤めるキーラ・ナイトレイさんは、イラク侵攻を強行しようとするアメリカから持ち掛けられた機密に触れます。裏工作というやつですから、これを漏らしたらどうなるか分かりません。消されるかもしれないのです。

それでも、キーラさんはこの機密をマスコミにリークします。黙っていれば、米英中心の有志連合が国連安保理の決議なしにイラクに侵攻し、戦争が始まってしまうのです。国民の知らないところで戦争に持って行こうとする国家に義憤を感じて勇気ある行動に出るのです。結果的に、キーラさんは公務秘密法違反で逮捕、起訴されてしまいます。

「あなたは諜報局に勤めていて、盗聴なども仕事だ。そういう仕事に就いていながら今さら何だ?」と責められますが、キーラさん、「私は国民に仕えている」とキッパリ言うのです。ここは感動的でした。「私の仕事は国民を守るため、テロを防ぐのに盗聴も必要だと思ってやってきた。でも、戦争になればサダムだけでなく、イラクにいる一般の人々を死に追いやることになる」と言います。

公僕とは誰のために仕事をしているのか。誰の方を向いているべきなのか。アベを守るために文書を改ざんしたり、ウソをついたり、あるいは沈黙してきた官僚、議員はもう一度、思い返してください。自分が本当に正しいことをやっているか、子どもにも恥ずかしいことをしていないか、自分の心に問いかけてほしいです。 (ジャッピー!編集長)