とある国のお話です。
とある国の王宮には、二人の姫様がいました。双子でした。
その二人はとても似ていて、どこがどう違うのか解らないほどでした。
ただ、それは外見だけで、中身の好みは意外と違うところがありました。
ある日、姉妹の誕生日会が開催されました。
姉には紫色の誕生日ケーキを。妹には緑色の誕生日ケーキが与えられました。
二人は笑みを浮かべながら、それを平らげました。
ある日、姉妹と友人とでプレゼント交換会をしました。
姉には紫色のプレゼント箱を。妹には緑色のプレゼント箱をあげました。
姉妹とも二人、目を合わせて、微笑みました。
ある日、姉妹の両親の結婚記念日が祝われました。
姉は緑色の指輪を。妹は紫色の指輪を、両親に上げました。
姉妹は、両親二人を見てこう言いました。
「私が妹だよ?」
「私が姉だよ?」
目を見張った両親の前で、姉妹は、お互いの服を交換したのでした。
姉は緑色へ、妹は紫色へ。
どっちが本当の姉で、どっちが本当の妹でしょう?