以前、仕事がらみで「和食」「出汁」についてレポートをまとめたことがあります。

どちらも古代まで遡り、概ねはその歴史と本質は掴むことができました。

ところが、最近になってふと気付いたのですが、何処にも「一汁三菜」というものが出てきていません。
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今は給食をはじめ病院食でさえ「一汁三菜」がベースで最もバランスの良い献立とされています。

主食、主菜、副菜×2、汁椀
で構成されるものです。


世界文化遺産に「和食」が登録された時も、この献立が日常食の原形とされてます。

大手食品メーカーさんなんかもレシピページをUPされてますが、やはり「一汁三菜」が基本とされてます。

味の素さん
フジ食品さん

しかしながら、鎌倉時代以降、やはり日本の日常食は「一汁一菜」なのです。

それも
主食(米)、主菜(香の物)、汁椀(味噌汁)
と、とてもシンプルです。

たまに魚が手に入れば豪勢にプラスすることはあっても、基本は「ご飯」「お新香」「味噌汁」だけなんです。

これで日常生活には十分な栄養を確保するのが本来の「和食」の姿なんですね。

日本人はずーとそうしてきたんです。

そして、癌のような病気も現在よりはるかに少なかったのです。

で、調べてみたら料理研究家の土井善晴先生(土井勝先生の息子さん)の書籍にありました。

そもそも、一汁三菜という考え方は、アメリカから輸入された栄養学が戦後強く奨励されるようになったものだという。和食の伝統的なスタイルは、みそ汁、漬物、ご飯だった。
「戦後、日本人は背が小さいのも、戦争に負けたのも、栄養が足りていないからという理由付けがされた。そこでとにかく品数を増やすことにこだわり、洋風の食事に憧れる風潮ができあがっていったのです」

どうやら、戦後になってからなんですね。

結局、「一汁三菜」も欧米化の一貫だったわけです。

また、最近ではSNSのレシピUPの影響で「ハレの日」(特別な日)と「ケの日」(日常)の区別がつかなくなり、余計に本来の健康食「一汁一菜」からかけ離れつつあります。

病気も欧米化するわけです(笑)

さて、気になるのは「一汁一菜」で本当に栄養が取れるのかと言う事ですが、十分可能なんです。

ポイントは「汁椀」にあります。

まず、味噌が発酵食品である事が大切で、必ず毎食摂取する。
そして、具には何でも入れる事です。
野菜は勿論、肉でも魚でも入れてしまいます。
味噌汁と言うと出汁取りが面倒だと敬遠してしまう人がいますが、味の濃い具材を入れてしまえば、出汁は必要ありません。

昔の日本人は、そんな風にして手早く料理して「一汁一菜」を手軽な日常食にして習慣化していったんですね。

日常食は、インスタント料理並みに手間を省いて恒常化して忙しくても欠かさず食す事が大切です。

そういった意味で「一汁一菜」は日常の健康食としてあらゆる意味で理にかなっている訳です。

やたらと手間をかける事が愛情だと勘違いする風潮は決して宜しくありません。
そんな事は「ハレの日」だけで良いのです。

食事もやはり継続する事が力となるようです。