コダック、7-9月期は大幅増益も新たなリストラ策を計画 | インクジェット

コダック、7-9月期は大幅増益も新たなリストラ策を計画

 ニューヨーク(ウォール・ストリート・ジャーナル)米写真用品大手のイーストマン・コダック(NYSE:EK)が30日発表した7-9月期決算は、純利益が前年同期の3700万ドルから9600万ドルへと、3倍近く増加した。退職者給付金の減少に加え、リストラ費用が大幅に縮小したことが大幅増益の主因だった。


 一方、売上高は前年同期比5%減の24億ドル(前年同期は25億3000万ドル)となった。


 同社は通期の売上高予想ついて、これまで横ばいから2%増としていたのを3-5%減に下方修正した。フィルム・現像事業の大幅な落ち込みと、デジタルカメラ、プリンター、プレス機の売り上げの伸び悩みを考慮した結果という。


 同社は昨年、4年間にわたるつらいリストラ計画を完了し、従業員数を6万4000人から2万7000人に削減するとともに、相当数の工場を閉鎖した。これは主力のフィルム事業からデジタル画像事業への移行を続けようと奮闘しているためだ。


 同社は、大規模リストラの時代を過去のものにすることを望んでいたが、7-9月期に減収、営業減益となったことを受けて、「コスト構造を新たな経済的現実に合わせる」ための新たな措置を取る方針を示した。ただ、今回のリストラ策の規模は明示していない。


 アントニオ・ペレス会長兼最高経営責任者(CEO)は、7-9月期に景気が悪化したことを受けて、主要な小売業者と重要な年末商戦シーズンの見通しについて話し合い、クリスマス後に大量の在庫を抱えるのを避けるために、「数億ドル相当の製品を生産計画から外すことを決定した」と語った。また、商業印刷業者が今年に入ってから発注した注文の一部がキャンセルされたことを明らかにした。


 デジタル画像業界を調査しているウッドフォード・グループのロブ・セファー社長は、コダックが「好景気であっても」、さらなるリストラを余儀なくされただろうと指摘。その理由として、「新たに始めたインクジェットプリンター事業は、売り上げがシェア獲得のための費用を相殺し始める2010年まで黒字が見込めず、同プリンターの販促費がデジタル家電製品事業の負担になる」と説明している。


出典:日本経済新聞