個人的にイースターほど未だによくわからないイベントはない。


なぜなら旦那に聞いてもフワッとした解説と、商業化に対する文句しか言われないからである。


まず、イースター(日曜日)の前にGood Fridayというのがあります。これはイースター前の金曜日のこと。私の会社はお休みでした。わーい。


さて、Good Fridayとは。

この日はキリストがゴルゴダの丘で処刑された日です。おいおい、なにがGOODなのか。


で、この金曜日を1日目として日曜日が3日目。この日がキリストが復活した日(イースター)です。


なのでスーパーやお店によってはお休みになります。最近はお店の祝日=労働者への還元的な部分もあるので、祝日がちゃんとお休みだと求人的にも魅力的になりますね。


さて、じゃあいわゆるイースターで想像するウサギと卵はどこから?


旦那的には言語道断で、クリスマス同様宗教の商業化にしか写らないようですが、私は気になる。


さて、ここでブリタニカ百科事典です。ウェブサイト版によれば、

The egg itself became a symbol of the Resurrection. Just as Jesus rose from the tomb, the egg symbolized new life emerging from the eggshell. In the Orthodox tradition, eggs are painted red to symbolize the blood that Jesus shed on the cross. The egg-coloring tradition has continued even in modern secular nations.


つまり、卵こそキリストの「復活」のシンボルで、卵の殻の中から新しい生命が始まるイメージなんだそうです。なるほど。

そして、正教会ではキリストの十字架から流れた血をイメージして卵を赤に染めるのだとか。


なるほど、ここから卵を染めたりすることになるんですね。


なお、正教会とアメリカで祝うイースターには時間差がでることがあります。

これは正教会はユリウス暦を使うため、そしてイースターの日が過ぎ越し祭(Pass Over)の後の満月の後という感じになるからです。Pass Overはユダヤ教のユダヤ人奴隷がエジプトから脱出した(出エジプト記)ことのお祝い。あれですね、モーゼがやったやつです。



さてヒストリーチャンネルによると、諸説あるものの卵自体は過ぎ越し祭で「食べてはいけないもの」だったそうです。そこで色や飾りをつけて、過ぎ越し祭が終わったイースターにお祝いとして食べたとか。

One explanation for this custom is that eggs were formerly a forbidden food during Lent, so people would paint and decorate them to mark the end of the period of penance and fasting, then eat them on Easter as a celebration.

なるほど、過ぎ越し祭の断食後にイースターでお祝いに卵を食う。これは美味しいだろうに…。


ではウサギと卵は?というとドイツからのアメリカ移民により一般化しました。

According to some sources, the Easter bunny first arrived in America in the 1700s with German immigrants who settled in Pennsylvania and transported their tradition of an egg-laying hare called “Osterhase” or “Oschter Haws.” Their children made nests in which this creature could lay its colored eggs.


センキューヒストリーチャンネル。

ペンシルベニアに来たドイツ系移民がドイツの伝統である、ウサギ(野ウサギ)が卵を置く(産む?)"Osterhase” または “Oschter Haws” というものを持ち込んだそうです。そこから、子供が手作りの巣に色付き卵を置くというイベントを広めたそうです。


なにそれ!?

これは17世紀頃に初めて記録されているそうですが、Hare(野ウサギ)がイースターの朝に家の周りにいろんな色の卵を置いていくというもの。


なお、元の書籍には「最近の若者がイースターの卵をそのまま食べるので健康被害がでている」というまさかの「最近の若者は…」的なやつ。いつの時代も変わらんね。




ところが、アメリカでHare(野ウサギ)からBunny(ウサギ)へ、さらに独自進化をします。ちなみにHare とBunnyって品種違うからね。

Eventually, the custom spread across the United States and the fabled rabbit’s Easter morning deliveries expanded to include chocolate and other types of candy and gifts, while decorated baskets replaced nests.

つまり、イースターの朝にウサギがお菓子やオモチャなどを届けてくれる…と。そして巣の変わりにバスケットにいれてくれます。


これでちょっとハッキリしました。

Walmartに売ってたギフトセットみたいなやつの意味が😳✨


商魂逞しいのはやはりアメリカ



なるほどね。うーんやはり歴史を学ぶと日常に深みが増しますね。



でもちょっと待ってください!そもそこなんでウサギ…?

ヒストリーチャンネル「 The exact origins of this mythical mammal are unclear, but rabbits, known to be prolific procreators, are an ancient symbol of fertility and new life」

私「さすが!ありがとう!」


というわけで正確な起源は不明なものの、昔から多産と新しい命の象徴であったことは確かだそうです。





ちなみにHot Cross Bunというパンを焼く人もいます。このパンについては以下の通り。


なんでも、中世14世紀頃にキリスト教の僧が始めたっぽいイベントで幸運をもたらすんだとか。で、パンを焼く前に十字のマークをつけます。


ペルシャでは3月末にノヴルーズによる春のお祝い、キリスト教ではイースター。春はお祝いがたくさんありますがというのは昔の人からすると厳しい冬が終わったあとに来る一層喜ばしいものなんだなぁと思うのであった。

旦那は聖書に厳格な宗派なのでイースターバニーやエッグはNGなんだと思いますが、キリスト教徒でもない私からすると楽しければいいじゃん…という気もします。
とはいえ、「ハロウィンを日本に根付かせた」と自慢している日本のディズニー…いやオリエンタルランドさんには、イースターは無理だと言ってあげたい。ハロウィンはもう元の宗派の人ほとんどいないけどイースターは宗教色強すぎんよ…😅