スカイフェスティバルin南陽2012 風と雨でキャンセル | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<イベント> くもり のち 雨


夜中は星空だったが、夜が明けると、

青空は何処にも無く、雲が低く垂れ込めていた。


雨が降る前に、南東風が入れば、

途中でストップしているラウンド5を再開し、

雌雄を決する事ができるのだが・・・。



実は、アキュラシー競技に於いて、

ラウンド5は、 “ 特別 ” なのである。


それは、これまでの成績の内、

最も悪かったラウンドの成績を省く事ができるからだ。

つまり、5ラウンド中4つの成績で順位をつけるのだ。


例えば、たった一回、大きなミスを冒し、

下位に沈んでしまった有力選手が、大復活できる。

言い換えれば、ボーナスステージと言えるのである。


そして、今大会でも、大逆転激が起きる可能性が、

頗る高い状態で、ストップがかかっている。


しかし、そんな期待を吹き飛ばし、藻屑にしてしまう程、

激しい風雨が準備を進めていた選手に襲い掛かった。

そして、当然ながら、キャンセルがコールされた。



表彰式までの間、主催者と選手で意見交換が行われた。

出された意見は、選手の欲求を満たそうというものばかり。


“ 競技の発展 ” を視野に入れて
“ 観客(ファン)サイド ” に立った意見は、出されなかった。
発言者の多くは、自分達の欲求が満たされれば参加が増え、

競技が発展すると考えているようだ。


残念ながら、選手を第一に考えたスポーツは、

ことごとくマイナーであり続け、世間からそっぽを向かれ

発展しないという事実と実例がある事を、知らないようだ。


この競技が、まだまだ未成熟でマイナーな証拠である。



よく考えて欲しい。


パラは、野球やサッカーの様に、

子どもがその辺の公園で、ヒョイと遊べる物ではない。

増加したとして、何人になるのだろう、1万人?10万人?

いやいや、どんなに頑張っても千人だろう。その先は?

それが、最終到達点?


我々が考えるビジョンでは、選手は数百人もいれば充分。

主催した競技に、観客が数千人、そして、

数万人が訪れるようにするのが夢である。


だから、どうやったら観客に楽しんでもらえるだろう?

競技の醍醐味をわかってもらえるだろう?と知恵をしぼり、

常に試行錯誤を繰り返している。


アキュラシー競技を応援してくれるファンの事を

思った大会が一つぐらいあっても良いのではなだろうか?