玩具のボール | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<学校->宝島> くもり

雨がチラチラ降る朝だ。

気温はそれ程低くないが、

雲が体感温度を押し下げる。


眠い眠い病から解消しつつあるのか?

ショウの機嫌も良くなりつつある。



そもそも、発作や眠い眠い病は、

ショウの知的レベルが上がった時に発生しやすい。

ここの所、また一段とレベルアップしているのだ。



例えば、最近あった事だ                            

ショウの玩具にはボールを入れて遊ぶものが多いが、

ボールの大きさが微妙に違う。


間違えて入れようとしたショウに、

「ショウくん、それはくるくるチャイムのボールだよ!」

と言うと、ショウはこちらを見て、

あっそうか!といった顔をする。

そして、正しい玩具へとボールを投入する。


何の変哲もない日常のワンシーンと思われるだろう。

しかし、とんでもないことなのだ。


自分の名前を呼ばれた事に反応し、

玩具の固有名詞と実物を照合し、

文章を完全に理解する。

それが出来なければ、正しい行動が出来ないからだ。



ただ、こんなに理解できる時もあれば、

全く動かずボーっとする時もある。

嫌だからなのか? 分らないのか?

こちらも理解に苦しむ。