海外遠征9日目 休息日 | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<移動 イタリア->スロベニア> 晴れ
今日もやっぱり、晴れ!
殆どの選手は飛ばずに休息している。

カイトサーフをする者。
ネットサーフ(インターネットページの閲覧)をする者。
食べに走る者。
彼女とラブラブモードに入る者。


やっぱり、飛ぶ者。

機体のチューニングが、主な目的だ。
この後、ジャーマン(ドイツ)・オープン,スロベニア・オープンなど
大会が連続する。


自己のスキル(技能)アップは勿論だが、
ここでも成績を上げれば、スポンサー獲得や
グライダーメーカーから声が掛かる。
自己アピールのチャンスだから、みんな真剣だ。


ヨーロッパの強豪国は、自国の有望選手を育成するために、
よくワールドカップなど大きな大会に同行させたり、
他国の大会に参加させたりする。


目的の一つとして、ワールドカップへの参加資格を得る前に
大会へ参加する事へのプレッシャーやコンプレックスを
取り除いておくという、メンタル的な効果を狙っているのだろう。


己を磨く為に、ワールドカップ中も選手と同じタスクを飛んでいた。
フランスBチーム(20歳前後のヤングパイロットが殆ど)も、
「スロベニアで頑張ってこい!」

とチームリーダーから発破が掛かっていた。


そう、川地とエディーは、
これから彼らの車に同乗させてもらいスロベニアに向かうのだ。



それにしても、若いからなのか? ヨーロッパの常識なのか?
スピードメーターは常に140km/hを示しており、
とばしにとばして、500kmもある距離を4時間で走破した。


偶然、ツアーでお世話になる宿主がイタリアの
Venezia(ベネチア:英語名ベニス)に来ており、
帰りがけに国境手前の路肩に車を一台、

置いていってくれる事になった。


エディーはインド人なのでビザが必要だ。
期限は日曜日(22日)からになっていたので、
24時を回るまで手前の町のレストランで時間を潰した。


ホテルに到着したのは、1:30だったが、
移動の殆どをフランスBチームが担ってくれたので、
疲れは余りなかった。