保育園に閉じ込められた | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<保育園> くもり 時々 晴れ のち 雷雨

夕方、翔を迎えに行こうかと思っていると、雷の音が聞こえてきた。

ベランダから外を見ると怪しい積乱雲が、

丁度マンションを取り囲むように発達している。


そして、このマンションの上だけが晴れている。

まるで、あの地球環境問題をネタにした、

デイ アフター トゥモロー 』 の

巨大ハリケーンの目に入った時のシーンを思い起こさせる。


丹沢方向からは、明らかに雨と分かる白いカーテンが近付きつつあり、

良くなった視力で、大体の移動速度が見て取れた。

あと30分、いや20分で来る。


お迎えの時間にはまだ早いが、土砂降りになってからでは遅い。

急いで保育園に向かった。

降り出す前に保育園に到着した。


が、こういうときに限って、先生のお話が長い。

もう直ぐ運動会なので、その時の段取りの話が続く。

実は、今日の午前中、運動会の予行練習があったのだ。

園長先生も挨拶にお見えになって、話が長引いた。



ジェット機が通り過ぎたかのような轟音と共に、

滝の様な雨が降ってきた。間に合わなかった。

もう、翔を車には運べない。

1秒でも傘を差していなかったら、ズブ濡れになってしまう。


仕方が無いので、小降りになるまで保育園で待つことにした。

その間、廊下で歩行訓練をしたり、トイレに行ったりした。

1時間程してやっと雨が納まったので、翔を車に乗せ、

ワイフを迎えに行き、帰宅した。



翔は、雷など全然怖がらない。

それよりも、曇って視界の悪くなった窓と家になかなか到着しないので、

機嫌を害していた。