<保育園> 時々
のち
と
夕方、翔を迎えに行こうかと思っていると、雷の音が聞こえてきた。
ベランダから外を見ると怪しい積乱雲が、
丁度マンションを取り囲むように発達している。
そして、このマンションの上だけが晴れている。
まるで、あの地球環境問題をネタにした、
『 デイ アフター トゥモロー 』 の
巨大ハリケーンの目に入った時のシーンを思い起こさせる。
丹沢方向からは、明らかに雨と分かる白いカーテンが近付きつつあり、
良くなった視力で、大体の移動速度が見て取れた。
あと30分、いや20分で来る。
お迎えの時間にはまだ早いが、土砂降りになってからでは遅い。
急いで保育園に向かった。
降り出す前に保育園に到着した。
が、こういうときに限って、先生のお話が長い。
もう直ぐ運動会なので、その時の段取りの話が続く。
実は、今日の午前中、運動会の予行練習があったのだ。
園長先生も挨拶にお見えになって、話が長引いた。
ジェット機が通り過ぎたかのような轟音と共に、
滝の様な雨が降ってきた。間に合わなかった。
もう、翔を車には運べない。
1秒でも傘を差していなかったら、ズブ濡れになってしまう。
仕方が無いので、小降りになるまで保育園で待つことにした。
その間、廊下で歩行訓練をしたり、トイレに行ったりした。
1時間程してやっと雨が納まったので、翔を車に乗せ、
ワイフを迎えに行き、帰宅した。
翔は、雷など全然怖がらない。
それよりも、曇って視界の悪くなった窓と家になかなか到着しないので、
機嫌を害していた。