<保育園>
快晴だが、北風で少し肌寒い朝だった。
そして、少しずつ言葉の理解度が増している気がする翔である。
相変わらず悪戯を繰り返して、叱られているが、
今日は少し様子が違った。
いつものようにビデオへの防波堤となっている座布団を登ることなく、
(座布団を登ることがトレーニングやリハビリになる)
迂回して平坦な所を這いずりで行く、裏街道を覚えた翔は、
ドラムの玩具で遊んでいるふりをして、
(自動演奏モードになったのを確認して)
パパの目を盗んで、裏街道を驀進していた。
しかし、そんな事はパパはとっくの昔にお見通しだった。
「ショウくん! どこへ行くの? ズルをしちゃだめだよ!」
今までは、それを無視して驀進した。
しかし、今日はパパの言う事をきいた。
これまで来たルートを引き返し、再びドラムの玩具で遊び始めたのだ。
そして、
「座布団を乗り越えたら、ビデオを見ても良いよ!」
と言うと、座布団を登り始め、乗り越え、ビデオデッキに到達した。
話を聞いて、言う事を聴いた瞬間だった。
p(^-^)q ∑ヾ( ̄0 ̄;ノ
夜、お風呂の前にワイフが翔に、左右の人差し指をたてて、
「 薬にするか? 」 「 ビデオにするか?」 と問いかけると、
ビデオと言った方の人差し指を握った。 (*゜▽゜)ノ b (^-^) d
ハッキリと言葉で理解しているようだ。
「 凄いぞ、翔!! 」 そう言ってあげると、
「 どんなもんだい!! 」 というような顔をした。 ( ̄▽ ̄)=3