翔の進歩33 思えば賢くなったものだ | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<保育園> くもり のち 晴れ

朝から緑色の鼻水を出して咳き込んでいる。

先週末から回復には向かっていないようだ。

でも機嫌は良い。


保育園に行くと 『 しまじろうの声の出る玩具 』 を

先生が持ってきてくれた。先生の自宅からを持って来てくれたようだ。

丁度、音が出る絵本のしまじろう版だ。

勿論、翔は大喜びしたいのだろうが、

辺りが煩くて微妙な顔をしている。


『 しまじろう 』 を好きなのは、翔だけではない。

翔の側に川地が居た時は、様子を見ていたクラスメイト達は、

川地がバイバイをして立ち上がると、今だ!!とばかりに、

砂糖に群がる蟻の様に翔のテーブルに群がったからだ。



翔  「ちょっと、ちょっと、僕が出来ないじゃないか・・・」

パパ 「頑張れよ、翔!!」 そう言って、部屋を出た。


ヾ( `▽)ゞ! ((´Д`;))  γ(▽´ )ツ


そんな翔が賢く逞しくなった、出来事があった。

もう直ぐご飯なので、遊んでいた玩具(ティガー)を取り上げ、

食卓の上に置いて、準備をしていた。


すると、翔は体を揺らして椅子を動かして食卓に近付け、

両手を伸ばしてテーブルクロスを引って手繰り寄せ、

乗っていた玩具を手元に取り戻したのだ。

オオォォ━ヽ(*゚Д゚)ノ━ォォオオ


思えば、最初この玩具を見せても

「なんだこれ?」といったリアクションも無く、全くの無表情だった。

それから、少しずつ興味を持つように促し、ボタンを押すことを教え、

気の遠くなるようなゆっくりとした進歩の中、地道な努力を続けてきた。


昔のあの頃に比べると、思えば、本当に賢くなったものだ。



そう言えば、今日、お風呂の中で気になる事があった。

首、腹、頭、背中、そして、足を洗おうとした時に、

急に、何かに怯える様に体を硬直させ、

落ち着きが無くなり、怒りだしたのだ。


急いで泡を洗い流し、抱きかかえて落ち着くように言いながら、

湯船の中のお湯にゆっくりと浸かった。

すると翔は少しずつ落ち着きを取り戻していった。


いったい何だったのだろうか? (*_*)