点滴が外れた | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<大学病院>
経過は順調で、翔の点滴は外されていた。
血中酸素濃度と心拍数を測定する機械だけがつながれていた。
ベッドではなく、ベビーカーに座らされていたが、
入り口とは逆方向に向けられていた。
それでも、パパの声が聞こえたのか?
喜んで体を揺すっているのが分かる。


 パパ:「翔くん、元気か? 良い子にしていたか?」
ショウ:「ハウぁウッガー(あったりまえだぜ!)」 !(^^)!


どれどれ、翔の日誌を見てみるか?
 パパ:「あれ?ご飯を相変わらず食べていないな・・・?」 (-o-*)
ショウ:「ハッハゥ・・・(そんな事ないよ)」 ヽ(*゚o゚)ノ


そこへ看護婦さんが来た。
 パパ:「どうですか翔は?」
看護婦:「とても元気で点滴も外れたんですが・・・、
     相変わらずご飯を食べてくれないんですよね!?」
    「あっ、でもヨーグルトは二個も食べてくれました。」
    「とっても嬉しそうに食べるんでしょね、翔くん!」 (^^♪


 パパ:「ショ~ウ!」 (-o-*)
ショウ:「ゥッヶァィォァヵ(差し出されたのを食べただけなんだけど・・・)」 (((*_*;)))


こういうところだけは、賢いというか?何というか・・・。

案の定、私があげた夕飯はペロリと完食した。