斜視の診察 | 見えない翼

見えない翼

私達は誰もが夢に向って翔る“見えない翼”を持っています。しかし、多くの人々が夢を追う事を諦め、翔る事をいつしか忘れて・・・。
そんな世の中にあって、パラグライダーの世界一へ挑戦し続ける父と重度の障害を持ちながらも懸命に生きようとする息子の奮闘日記です。

<保育園->大学病院>

午前中、保育園に預けた後、午後から大学病院に行った。

前から気になっていた斜視の診察を受けるためである。

今日は眼科の医師が集団で診察する特別な日らしく、

特殊ケース(斜視など)の患者が大勢予約している。


精密な検査の結果、幸いな事に

翔の目の構造、そのものは正常で、近視や乱視は殆ど無いらしい。

ただ、斜視が酷い状態で放置しておくと、

“利き目”ばかりで見るので、視力が落ちてしまうそうである。

既に翔はどんな格好をした人が医師であるか理解している。

マスク(感染防止のため)をした白衣の先生が

三畳ほどの小さな部屋に、ドヤドヤと入ってきて、

入れ替わり立ち代り、何やら光るものを目の前でチラチラさせ、

何やら一言二言いって去っていく。


いつ何をされるか分からず非常に怖かったに違いない。

顔の表情が如実にそれを物語っていた。

唯一持っていったお気に入りの玩具“ティガー”に触れて、

気を紛らわしているようだった。


だから、「帰るよ!」と行った時の顔とジェスチャーは

それはそれは嬉しそうだった。