玉村豊男氏はエッセイスト、画家として知られるが、本当はすごいビジネスマンでもあると思う。
決して規模をむやみに拡大しない。豊かさを持った成長をしているのである。それもビジネスとして成り立つのが難しい土地にあってである。
この本に、こんなくだりがある。
拡大しないで持続する。
持続しながら生活の質を上げる。
どんなにグローバル化が進展しても、それに影響のない生活を確立する。
そんな暮らしができたら、どんなに素晴らしいことでしょう。
額に汗して働くことの貴さと、豊かな生活を目指し、長野でワイナリーとレストランを経営する玉村さんの活動は、単に規模の拡大でない、本当の豊かさを持った成長である。
一方で、小規模な事業を阻む行政の壁についても指摘している。
特にワイナリーなどの酒造業、飲食店に美味しい地下水をそのまま飲ませることを許さない飲食業の規制。
まったく、日本の行政は誰のためにやっているのか、本当に疑問を持ってしまう。
そしてこの本のメッセージは、現代のグローバルビジネスの時代に対するアンチテーゼでもある。
久々に読後にすっきりする本を読んだ。
本当の意味で玉村豊男さんはリッチな生活をしていると思う。
書の中でも「豊男=rich man」と記しているほどなのだから。
真の豊かさを知りたい人に勧めたい。