さる業界紙によれば、規制改革・民間開放推進会議の第3次答申に、後発品の使用促進、薬価参照価格制度導入の検討-などが盛り込まれる可能性があるとしている。
参照価格は、特許切れの先発品の保険給付を、後発品の価格程度までとし、それを越える部分は自費(患者負担)とするという制度。
先発品が100円、後発品が70円とすると、3割負担であれば先発品は30円の負担となる。
参照価格だと、70円の3割で21円に、100円から70円を引いた残りの30円も加わり、51円の患者負担となるということ。
後発品が仮に先発品の7割の薬価とすると、上記のように、実質5割負担ということになる。
後発品の薬価も先発の7掛けとせず、もっと下げることも提言する可能性もあるようで、上のケースで後発品が50円となれば、15円+50円で65円の患者負担、つまり負担率は3割ではなく、「6割5分」にも跳ね上がるということだ。
調剤薬局で薬剤師をしている知人数人に聞いても、後発品に切り替えを希望する患者はほとんどいないという。
「数百円くらいなら、今のままでいい」という声が多いという。
しかし、額はともかく、「3割負担が6割5分負担になる」と聞いたら、ちょっと考えてしまうのではないか。
「2倍も払うの?」という気持ちを持つだろう。
数字も見せ方によって、受ける印象がずいぶん違うものだ。
ともあれ、日本の産業政策として、製薬企業が弱体化するのは考え物だ。
一方、医療も同様に弱体化は困る。地域インフラだからだ。
以前も書いたが、臨床研修制度のとばっちりで、地域医療は崩壊しようとしている。
医師がいない、医療機関が診療をやめる、という地域に住みたいと思う人はいないはずだ。
講演会の懇親会等で、国立大学の医学部教授と話すこともあるが、教授も口をそろえて「(地域)医療は崩壊してしまう」と懸念を訴えている。
無駄を省くことは大切だが、なんでも切り捨て、破壊だけでは、後に残るのが「荒廃」だけになる。
規制改革も、そのような視点でやってもらいたいものだ。
規制改革・民間開放というが、そもそも後発品の薬価を下げ、参照価格制を導入することが、なぜ(どこが)「民間開放」につながるのだろう?。
単に国が医療費抑制施策を進めるための、別働隊のように思えてしまう。