1966年(昭和41年)1月に発売された園まりさんの「逢いたくて逢いたくて」は前年の紅白歌合戦で歌唱された時の大きな反響から大ヒットになりました。

 それを受けて園まりさんと渡哲也さんの共演で日活映画「逢いたくて逢いたくて」が製作されました。

 映画の封切りは6月1日で、この日から7日までは日劇で園まりさんの初めてのワンマンショーが開催され田辺靖雄さん、布施明さんらをゲストに迎えて大盛況でした。

 映画「逢いたくて逢いたくて」は中尾ミエさん、伊東ゆかりを迎えて久しぶりに映画で三人娘が揃うという事も話題になりました。

 この映画ではエースコック提供の人気番組「そっくりショー」が重要なシーンになっていて、本物の園まりさんとしての登場シーンは、この場面だけです。それ以外は園まりさんにそっくりな女子大生として演技されていました。

 この「そっくりショー」は映画の中の架空のものですが園まりさんは1965年6月8日に放映された「そっくりショー」には実際に出演されていています。

 後年、園まりさんは、この映画で共演された渡哲也さんに恋心を抱き片思いしていた事を話されています。渡哲也さんとは1967年1月に封切られた日活映画「夢は夜ひらく」でも共演されています。

 1966年は園まりさんが大活躍された一年でした。

 2月には「さっぽろ雪まつり」と桂由美ファッションショーにゲスト出演、5月には厚生年金ホールでリサイタル開催、6月は前述の日劇ワンマンショーと主演映画「逢いたくて逢いたくて」の公開、8月には梅田コマ劇場「満月城の冒険」に出演、9月3日から9日まで浅草国際劇場で「園まりショー」と続きます。

 そして9月5日に発売された「夢は夜ひらく」が大ヒットして11月12日には赤坂ヒルトンホテルで「レコード売上300万枚突破記念パーティ」が開催されます。

 11月14日には日活映画「夢は夜ひらく」がクランクイン、25日には4回目の紅白歌合戦の出場が決定、12月1日の第8回日本レコード大賞の発表では「逢いたくて逢いたくて」が作詞賞と編曲賞に選ばれます。

 そして31日には「第17回紅白歌合戦」に出演されて「夢は夜ひらく」を歌唱されました。



DVDケースの写真
1965年6月の「そっくりショー」の時の写真