『RRR × TAKA"R"AZUKA ~√Bheem~(アールアールアール バイ タカラヅカ ~ルートビーム~)』
Based on SS Rajamouli’s ‘RRR’.
脚本・演出/谷 貴矢

1920年、イギリス植民地時代のインド。ゴーンド族の守護者、ビームは、圧政を敷くインド総督スコットによって連れ去られた幼い少女を救うため、立ち上がる。素性を隠しデリーへと潜入するビームだったが、少女の行方を追う中で出会ってしまったスコットの姪、ジェニーの美しく優しい姿に、恋をしてしまう。そんなビームに協力したのは、デリーで偶然出会った、強く内なる大義に燃える男、ラーマだった。二人はお互いの素性を知らぬまま、熱き友情を育んでいく。だがラーマの正体は、インド人でありながらビームを捕らえスコットへ引き渡そうと目論む警察官であった・・・。宿命に導かれた二人が進む先は、友情か?使命か?それとも愛か?
2022年に全世界で公開された大ヒット映画「RRR」。友情と使命の間で揺れ動き、ロマンスを織り交ぜながら展開が二転三転する、息もつかせぬダイナミックなドラマを、ビーム視点で再構築・新展開し、アクション部分を壮麗な舞闘に代えて、宝塚歌劇として新たに生まれ変わらせます。110周年の幕開けにふさわしい、豪華絢爛なダンシング・インドロマン・ミュージカルにどうぞご期待ください。

レビュー・シンドローム
『VIOLETOPIA(ヴィオレトピア)』
作・演出/指田 珠子

ユートピア、ディストピア・・・。「TOPIA(トピア)」は「場所・郷」を表す言葉。「Violette(スミレ)」が、110年咲き続ける劇場、Takarazuka。そこにはいつも何かに魅了された者たちが集う。喝采、憧憬、熱狂、孤独、そして希望・・・。
時代や国を超え、劇場の光と闇を描く豪奢なレビュー作品。異界「VIOLETOPIA(ヴィオレトピア)」に棲むもの達が、宝塚歌劇110周年の幕開きを盛大に祝います。
なお、この公演は、演出家・指田珠子の宝塚大劇場デビュー作となります。

※後半唐突にカルトワインの話が混じり始めます


・観たのは1月なんですけど今まで脳の澱が沈澱せず、すなわち考えがまとまらず、まぁこう書いてる今もまとまらないわけですが、なぜかといえばそれだけよかったんですね。かき乱す系。二つともかき乱す系なんだもの… アホみたいな顔で拍手をすることしかできない。ヴィオレトーピア♡ヴィオレトーピア♡見えない声が誘うこちら♡ 


・感想書きたいな〜→RRRよかったな〜→ていうかやっぱエッタラジェンダで終わるの最高だったな…ムルムルムルムル

→で、あ〜良かった… そういえば冷蔵庫のあれ食べるか みたいな感じで脳に一区切りついてしまうんですよね。エッタラジェンダエンドのことを考えると今もいまにも筆を置きそう。文字でなんかいうのはもう野暮なんよ。それより山を砕け!ムル!ムル!ムルムルムルムル…

・そんなんじゃ2回観た責務が果たせないので思い出しつつ書いて行きます。

・やっぱあのラッチュが、あの原作ではただ間抜けな、蛇の頭を掴むことだけが上手いラッチュが一眼でラーマの本質を見抜いていた、だからこそ声を掛けたっていうのがいいんだよな〜 きしょうかずとくんの若々しい信じやすさが遺憾無く発揮されてた。これだよ、この改変だよ! 谷さんともなると映画観ながら、これはビームにさえわからなかったラーマの炎を見抜くのがラッチュという展開にしたら良いのでは?  とか思うんですかね? いいよ〜! マジでよかった。谷貴也!(口に出したい良い響きのおなまえ)

・今後の来るべきビームとジェイクとの恋の鞘当ても楽しみだな〜 やっぱダンスで勝敗決めるけどどっちが勝ってジェニーが喜ぶかなんだよな… 極めて美しく慎み深いジェイク、いい奴だった…まぁあの時代のイギリス人に帝国より個人って青年がいてもいいじゃない。いるかなぁ? まぁとにかくジェニーの腰巾着騎士であるジェイクはキュートでしたね。

・聴きたかった曲が全部聴けたのでびっくり。聴きたかった効果音も聴けたし最高。

・暁さんのお顔がちっちゃくて可愛すぎるからラマニキに見えるのか?とみんな思ってたわけですが、サスペンダーしたあたりからちゃんとラーマだ!と思いました。特別捜査官に任命するあたりの制服だとなんか頭がちっちゃくて制服の襟がやけに大きくてなんか頭が小さいタイプのお雛様のバランスになってたけどキュート、とにかくキュート。本当にかわいいけどアニキ。最高か? 赤い軍服を見られたしもう死んでもいい。

・ビームは王家の末裔みたいな見た目になってたし天パというか癖っ毛だけで森生まれを演出しようとしてたが… 礼さんの持って生まれた不遇な王子オーラ(美しきルームセルジュークの王子よ…)がそれを許さない。羊飼いっていうか…インド人統合の象徴というか… そんなビームがラーマの後ろに隠れてる舞踏会のシーンは良かった。

・ジェニー可愛くて気が狂うかと思ったよね。本家ジェニーもお綺麗なんですけど、舞空さんは人類の頂点の可愛さ、あんな可愛いひといる? ビームじゃなくても白い帽子を脱帽。衣装は映画よりだいぶよかったですしね。映画版の女性たちの衣装はやけに今風なんだよな。

・すらっとしている、みんなすらっとしている。ジャングも…ペッダイヤも…インドよこれが日本人女性だ。タカラジェンヌに代表させるのは不適当という話もあるけど我々(?)もインド人といえばラームチャランとプラバースとタゴールだと思ってるから許して欲しい。インド人といえば平日1月ムラ後方座席にインド人の団体がいて、楽しめたから気になったんですけど、振り返ったら笑ってたからよかった。日本寒くない?大丈夫?と思ったけどデリーは普通に冬は寒いんですよね。冬は日本並み、夏は50度、それがインドだ。試される大地。

・Dostiの回る装置が特によかったですよね。流転する奇妙な舞台装置。ちゃんと映画と同じタイミングでジェニーに脱帽シーンとか似顔絵描くシーンが入ってたと思う。似顔絵はラッチュっていうか美しきタカラジェンヌでしたけど… きしょうかずとくんは頬がめっちゃ薔薇色なんですけど、ラッチュの弟感の演出なのか、はたまためちゃくちゃ血色がいいのだろうか?

・大好きな宝塚で大好きなRRR…こんな贅沢はあるのか?! 谷先生、次はバーフバリお願いします! そしてそんな礼真琴は『記憶にございません』! 異国に疲れたんでしょうか?(別に礼さんが選んでるわけではない)

・そういえば『パパアイラブユー』という轟悠主演の劇を観たんだけど、まぁそんなに全部つまらなかったわけではないし、良いシーンもあったし、やりたいこともわかるんだけど、三谷幸喜好きなのかな? 石田先生は。轟さんもドクトルジバゴとかチェゲバラの間にこういうの挟みたいかもしれませんし、全然良いんだけど、一箇所で良いからこういうのが観たかったんだよね〜!!!というシーンなり衣装なり展開なりがほしい。

・それでいうとほんとヴィオレトピアはこれが観たかったんだよ!ここまでやるのか!やべえ!の連続で脳がシャッフルされたので何も言うことがありません。レビューシンドロームというジャンルでこれからも頑張ってください。耽美すぎる!(最高の褒め言葉) 耽美耽美… まぁわたしも常日頃この世には耽美が足りないと思ってるタイプなんですけど短時間でこれほどの耽美を浴びる日が来ると思わなくておかしくなってしまった。ウワ…ウワーー!! 語彙がちいかわに。耽美ィー!(断末魔) 王道宝塚レビューの間にああいう個人の趣味を豪速球でぶつけるようなのも挟んでいってほしい。

・儚げな顔の礼真琴!意味不明の鳥みてえな服をまた(ジャガビーに続き)着せられてる舞空瞳!フードが似合う礼真琴!観たかったのはこれなんよ。使われてる曲もゲンスブールで最高。

・とにかく平沢進の幕が最高でこれを幼少期に見て癖をぐちゃぐちゃにされたかったです!! 蛇の礼真琴に初恋を捧げたかったよ。それにしても平沢進を宝塚で使おうって思いつかないよ両方好きでも。指田さんは天才や。マジで少しも変わらずその怒りを燃やしていって欲しい。怒りといえば最近やっとBADDYを観たんだけど怒りがすごいね。あまりに良いので一回片目で観たところです。精神が没入に向いたところで両目でガン見したいと思います。いい子でいたい… 悪いことしたい…  美弥さんはなんなの?マライヒ? 変なメガネをかけても美しすぎる月城かなとよ。世界の磁場の中心が月城かなとなのかってくらい顔が整ってるな。

・なんか見覚えある人がVIVANTに出てるなと思ったら珠城りょうだった。VIVANT面白すぎて5回くらい見てる。10話×5回である(永遠に生きるかのように生きてはならない by誰か忘れたけど哲学者)サントラも聴きまくってる。檀れいも出ててこれがまた最高なんだ。

・ヴィオレトピアの途中出てきたトレンチコートの布質がめちゃめちゃ良さそうでしたけど…ウール80カシミア20…?

・ヴィオレトーピア♡ヴィオレトーピア♡ 美しい症候群… ロボトミー並みにこれ脳いじくられるな。そんなわけで感想まだまだ書きたいことあった気がするけどいかんせん脳ぐちゃで追々歌劇でも読みながら…そしてみんな見たと思うけどTwitterの「つまさきかき混ぜる天空」の発見すごいね!見つけた人もやばいけど指田さんも菅原道真みたいだ。天才すぎる そしてほんとに待ってます!

・そういやシエロがフリオに「マラスになればお前の税金は免除できる」って言ってるんだけど、税金…?? コルミージョ=年金局 マラス=公務員 とかだったら嫌ですね。

・そういえば先日とある会に行ったところカルトワインに出てきたワインを3種類…飲みましてね…フヒ…。ほんとにたまたまなので一生でこんなことは最後なのが悲しいことですが…とはいえお酒飲むと一瞬でぶっ倒れるのでほぼ全部父にあげたんですが、なんかたしかに美味しいし、一生これの匂い嗅いでたいくらい良い香りなんだけど、これが二千円のワインの100倍美味しいとは思えないな、というフリオの言う通りでしたね。ていうかカヴェルネとメルローを8:2で混ぜてポートワインと醤油を混ぜたものが飲みたい。スクリーミングイーグルの瓶に詰めて!

・そんなわけでカルトワインは毎日観ている。ていうかリビング行くと妹が8割の確率で観てる。飽きない。最高。ワインは私の子供だ!投資のために作ったんじゃない!って言ってる素朴ぶってる農夫…チャポがおまえさんとんでもなく儲けてるって言ってたぜ(何ヘクタールの畑から莫大な富が〜)。白状しなよ、モナコにヨット持ってんだろ…(いちゃもん)。まぁーとにかくいい、ほんとに何回観ても良い。曲も衣装も完璧で何にも言うことがない。ずんちゃん最高。酒場でダバダではるさくをるかぜさんの方に突き飛ばすあそことかさぁ…! ありえんよさみが深い。シエロの情が深い。パパアイラブユーももうちょっとああいう感じが良かった(丸投げ) なんつーか笑いもオチも大味すぎるんだよ、パパアイラブユーは…。ノリがアメリカっつーか(アメリカエアプ)。轟さんの顔が見られるので最後まで観ましたが…。 それにしてもカルトワインのフィナーレで完璧なタイミングで白い歯を見せるのあれ天才すぎない? ずんちゃんも栗田先生も最高。

君に夢中だよ♡ミスターブランコ♡ 何か言いたくなる名作(カルトワイン)ともう何も言えなくなる名作(RRR、ヴィオレトピア)があるんだよなぁ。