ミュージカル・ロマン

『うたかたの恋』
原作/クロード・アネ
脚本/柴田 侑宏 潤色・演出/小柳 奈穂子

クロード・アネの小説「マイヤーリンク」をもとに、19世紀のオーストリアで実際に起こった皇太子ルドルフと男爵令嬢マリーの悲恋を、柴田侑宏がドラマティックに描きあげた『うたかたの恋』。幾度も再演を重ね、宝塚歌劇を代表するミュージカルの一つとなった本作が、1983年の初演から40周年となる2023年、30年ぶりに大劇場の舞台に甦ります。
宝塚歌劇ならではの儚くも美しい究極の愛を描いた脚本の魅力を生かしながら、新たな演出でお届けする2023年版『うたかたの恋』にご期待ください。



・ねえ… うたかたの恋… 観た? すごく…よかったですね… 

・死によって結ばれるの大好き!身分違いの恋も好き!そして柚香光大好き!!!!!!!

・今回は宝塚大劇場で観たのでことのほか幸福感が強かったです。地方の落語ファンが初めて末広亭ではで落語見た感じ。宝塚大劇場は高校の時行ったのですがたしかキャトルレーブとステージスタジオでオスカルやって爆死して帰ってきた記憶。オスカルって1番難しいよね?私は次はジェラルッディーン様(ディミトリ)がやりたいです。


・以前のうたかたに比べてなんとよかったことか… 以前のうたかたはまぁ言葉を今更選ばないでいえばイカレ10代女と好色30代男の心中である。初夜の彫られた指輪をつけてな…。どこで買ってきたか知らんがバラを撒いてさ…。解像度が雑。宝塚だから見てられるけど実話ってのがちょっと嫌んなるレベル。史実では死の前日ルドルフは高級娼婦のところで熱い夜を過ごしてたらしいけど… 好色!!


・ルドルフの可哀想さ、マリーの全てを察する賢さ、ルドルフの理想として輝く水美さん、できれば生きて逃げてほしかった永久輝せあ… 

・以前のうたかたの「マリーとルドルフが最後一緒だったと後世の人たちが話せばめでたしめでたしですわ♡♡」っていうあれもなくなって良かった。歴史に名を残そうとするな!!後世を視野に入れるな!!うたかたの恋だろ!!今を生きろ。星風マリーは僕たちの将来と聞いた時点でルドルフがローマ法王に離婚を申請するつもりであること、そしてそれは却下されフランツにそれが知れて結果自分たちは生きて一緒になれないことを悟っていた感じがありますね。聡い…… 星風さんは本当に知性がある感じがある。ファッショナブルエンパイアの時の白と水色のストライプでところどころにファーがついてる少しヤバイ衣装でも知性が漂ってたような気がする。


・柚香光ルドルフの寂しそうなこと、諦め切った様子…あの方をお慰めするのが私であったなら…!って大劇場の人は男性客もいましたけど1人残らず(断言)思ってましたしマリーもさぞかし宮廷でヘイトを買ってたでしょうね。まぁ勝者の証のヘイトですからね。私の好きな正妻がぶん殴ろうとするダンスはまだ残ってて良かったです。

・スパイと分かりながら泳がせておくルドルフがセクシー。女の嘘を見逃す男はセクシーなんよ。。あえて不二子ちゃんにお宝横取りされるルパンが如し。酒に溺れてポーランド侯爵夫人の腕の中で眠り、夜中に薄く目を開けてもう慣れ親しんだ孤独にまどろむ柚香ルドルフ… ウワーッ 感情の行き場がない!!

・マリーが扇を落とす前にオペラ座で見合ってるのが最高だよ。恋だよ… 競馬場で見た時咲いたばかりの花のように笑ってたって思った時点でもう正確には恋だと思うけどその時点では女スパイの甘い大輪の花の方が良かったんでしょうかね。まあまそれはそれで最高でしょうね…!

・自由主義の皇帝ってのが実際世界史のために良かったのか悪かったのかは全然分かりませんけど、我が国で言えば◯◯様が◯◯の◯◯◯◯の人たちと仲良くしてる感じ?(伏せすぎ) ちょっと困るかなそれは… 真子ちゃんには幸せになって欲しいけどそれは真子ちゃんはまぁ民間の人になるからであって…。

・しかし主義主張というものは立場やなんかではどうしようもないものであることを我々は彼の母親の事例でも知っている。

おまえだけは清らかにという誓いを今自分で破ろう これについてはもう養分がありすぎて爆弾を飲み込んで死んだ敵(パワー系)みたいになった。この喩えなんかありそうで特定の個人が思い出せない。

・酒で乱れた柚香光も相当な養分だよね。どういうことだよ。二次創作か!見たいものが見られて動揺するオタク。あそこでマリーしか殿下を宥められないと察する周囲、抱き抱えられて初めて殿下ではなくルドルフって言うマリー… ボム!(爆死オタク)

・初めてマリーが部屋に来て帰る時のキッスとおおそれ以降のキッスが違うの助けて!天才か!?私が見た時はテーブルの下から出てきたマリーを見て「かわいい…」って言ってた。いろんなバリエーションがあるみたいですね。星風まどかさんの頭上にカメラつけて星風まどかにはどう映ってるのか観たいよお!!!(えっこれそうじゃない?その映像を特典にすれば円盤爆売れどうですか) っていうかそれを観てて演技を続けられる星風まどかがすごいよね。強靭。鋼の精神。マリーも強靭なところがいい。親のこととか考えないもんなマリーは。ばあやの気持ちなんか考えないもの。考えてたら物語の人物になれない。

・ことほどさように現実の人物というのは思い切りが悪く意志が弱い。うたかたの恋と比べると現実の思考なり生活なりが煩雑かつ卑俗すぎる(比べるのが明らかに間違い)んですけど。宝塚は全部そうですが、うたかたの恋は特に絵のようで…エリザベートは生前は一瞬も救われないで死ぬのであまり羨ましくはない。ただ孤独が長く強い分彼女の方がドラマチックですね。


・この後泊まったレム神戸三宮(阪急系)で配ってたお茶が「柚の香り」というお茶でした。行き届いてる。